ITパスポートから学んだこと

無職だったとき職業訓練校に通ってITパスポートを取得した。ITパスポートとは情報技術に関わる業務を行うものが取得すること推奨されている国家資格である。情報処理技術者試験の一つでありレベルは最も低い1。受験料は5700円、試験時間は120分、出題数100問で4択から1つの答えを選ぶ。1000点満点のうち600点以上で合格。パソコンの画面を見ながら解答していき、全て解き終わるとすぐに結果がわかるため全く緊張感のない試験だった。


そんなITパスポートから学んだことをまとめてみた。ITという名前がついているがネットワークやプログラミングのことよりも、法務や経営戦略やプロジェクトなど企業やビジネスに関する知識の比重が大きかったような気がする。


○AI(人工知能)ブームのこと
今のAI(人工知能)ブームは第三次ブームだった。第一次ブームは1950年代後半~1960年代、ゲームやパズルの解法を見つけるなどの成果を上げた。だが実際に現実の問題を解くことは難しくブームは下火に。第二次ブームは1980年代~1990年代前半、限られた分野の知識をルール化してコンピュータに入力しコンピュータをその分野の専門家にしようとした。だがそれを実現しようとすると入力が必要な知識の量が膨大となり多くのプロジェクトが頓挫した。第三次ブームは2000年代~現在、人間が知識を入力するのではなく、AIに自分自身で学習させる「機械学習」や「ディープラーニング」が注目されるようになった。既にAIによって実在しない人物の絵を書く、ボーカロイドを使って美空ひばりを復活させることが実現されている。


○2進数と10進数
コンピュータ内部での命令やデータは全て2進数で表されている。2進数とは0と1だけで組み合わされた数値のこと。日常的に使っている数字は0~9を使っているので10進数と呼ばれる。コンピュータの容量を示す1バイト=8ビットであり、8つの枠に0か1を入れることができるので2⁸(2の8乗)=256種類のデータを表現できる。


○CDとDVDとBDの違い
CDとDVDとBDは3つともレーザ光を利用してデータの読み書きを行う記録媒体であり、違いは記録できるデータの量だけ。
ya-makun.hatenablog.com


○請負と派遣の違いや著作権のありか
請負契約では「注文者」が「請負事業者」に業務を依頼し、その業務が完成した場合に報酬を支払うことを約束する契約のこと。結果(成果物)が出せない場合は報酬は支払われない。依頼を受けた「請負事業者」は雇った「労働者」を自らの指揮命令の下で仕事をさせる。「注文者」は「労働者」に対して作業支持を出すことができない。創作物の著作権は「請負事業者」に帰属する。労働者を企業に派遣する場合は「派遣元」と「派遣先」の間で労働者派遣契約を締結し、「派遣元」が雇った「労働者」を「派遣先」の労働に従事させる。「派遣先」の指揮命令の下で「労働者」は仕事をする。創作物の著作権は「派遣先」に帰属する。


オープンソースソフトウェア(OSS
オープンソースソフトウェアとはソフトウェアの作成者がインターネットを通じて無償でソースコードを公開し、著作権を守りながら自由にソフトウェアの改編や再頒布をすることができるようにしたもの。ソフトウェアを発展させようとする狙いのもと作られた。無保証が原則。主なオープンソースソフトウェアはOSならLinux, AndroidWebブラウザならFireFox、電子メールならThunderbirdがある。


○情報システムへの技術的脅威いろいろ
マルウェアとは悪意を持ったソフトウェアの総称。
コンピュータウイルス→コンピュータに密かに侵入し、動作を不安定にしたりファイルを壊したりするプログラム。
ランサムウェア→勝手にデータを暗号化したりアクセス制限をかけたりしてコンピュータを正常に使用できない状態にして、それを元に戻す代わりに金銭を要求するプログラム。ランサム(ransom)は身代金という意味。
トロイの木馬→自らを有用なプログラムだとユーザに信じ込ませ実行するように仕向けられたプログラム。
キーロガー→パスワードを奪取するなどの目的で、キーボードから入力される内容を記録するプログラム。
DoS攻撃DoSはDenial of Serviceの略でサービス妨害という意味。サーバに過負荷をかけ機能を停止させる。一般的にはサーバが処理することができないくらい大量のパケットを送る。
ドライブバイダウンロード→Webサイトを表示しただけで利用者が気づかないうちに不正なプログラムを自動的にダウンロードさせる攻撃のこと。
パスワードクラック→コンピュータに不正にアクセスする目的でパスワードを割り出すこと。パスワードの候補が大量に記述されている辞書ファイルを用いる「辞書攻撃」とプログラムがランダムに生成する文字を組み合わせる「総当たり(ブルートフォース)攻撃」がある。
フィッシング詐欺→実在する企業や団体を装った電子メールを送信するなどして、受信者の金融情報(クレジットカード番号、パスワード)などを不正に入手する行為。
スパムメール→主に宣伝や広告などの目的で不特定多数のユーザに大量に送信される電子メールのこと。


○ソフトウェアの開発モデル 
ウォーターフォールモデルとはシステム開発を各工程に分割し、上流工程から下流工程へと各工程を後戻りせず順番に進めていく開発モデル。ウォーターフォールは滝が落ちるという意味。開発コストの見積もり管理や要員管理などが比較的行いやすく大規模な開発でよく使用される。
スパイラルモデルとは開発するシステムをいくつかのサブシステムに分割し、サブシステムごとに案件定義・システム設計・開発・テストのサイクルを繰り返しながらシステムの完成度を高めていく開発モデル。独立性の高いシステムの開発に使用される。


以上

世界体操2021をみて審査方法の進化を知った

世界体操2021をテレビで見た。会場は北九州で決勝に出ていた日本人選手もたくさんいたのでかなり盛り上がっていたような気がする。体操女子の村上選手は現役最後の試合でゆかで1位になり金メダルを取れたのでよかったと思う。ただその結果がインクワイアリー(問い合わせ)によるものだったのでちょっとモヤっとした。


個人的に村上選手のゆかの振り付けはキレがあって好みだし、難しい技に挑戦しているし、ダイナミックな大技が好きなので応援していた。だか1位から2位になった選手の気持ちを考えると素直に喜んでいいのか複雑である。外野がとやかくいうものではないことはわかっているが、どのように審査が行われているのか気になったので調べてみた。


現在体操はDスコア(技の難度)とEスコア(技の完成度)によって得点が決まる。Eスコアは10点満点の減点方式でDスコアは上限なし。いくら難しい技をやったとしても技の完成度が低ければ全体の点数は低くなるというわけだ。


点数をつける審判員は9つの国から選ばれている。2人の審判員で1つのDスコアを出す。5人の審判員がそれぞれ出した5つのスコアの中から最高と最低を除いた中間の3つの平均によって1つのEスコアを出す。残り2人の審判員は参考審判員であり、彼らが出したスコアによって基準から大きく外れていないかをみて調整し最終的なEスコアが決定されている。


Eスコア(技の完成度)にはどうしても審判員の主観がはいってしまうところがあるし、審判員自身に贔屓する気がなくても自国の選手ならなんとなく応援したいという気持ちで高い点数をつけてしまうこともあるかもしれない。だがこの方法ならそういう偏りを防げそうである。むしろDスコア(技の難度)のほうが2名の人間の目だけで正確に審査できるのか不安な気がする。


近年は選手がどんどん高度な技をするようになっており、3回転とか3回ひねりとかは一般人の目には捉えきれない。審査員は訓練を受けてはいるが人間なので、他のものに気をとられたとか目にゴミが入ったとかで見逃してしまうこともあるのではないか。それをカバーできるのがビデオ判定である。ビデオ判定なら見逃してしまっても見直せるし、スロー再生すれば肉眼では捉えきれなかったところまで見られる。最近はAIを使って採点するシステムまでできているらしい。世界体操ではインクワイアリーにAIが導入されている。


インクワイアリーとは技の難度を示すDスコア(技の難度)に不満があった際に、審判長に問い合わせられる制度である。美しさなどを表すEスコア(出来栄え点)はインクワイアリーの対象外だ。再確認には富士通が開発したAI搭載の採点支援システムの映像が使われている。


それならばんばんインクワイアリーを利用したらいいじゃないかと思うが、そういうわけにはいかないらしい。インクワイアリーを利用し、認められないと「お金」が発生するからだ。1回目が300ドル(約3万4000円)、2回目が500ドル(約5万7000円)、3回目以上が1000ドル(約11万4000円)。個人で気軽に払えるような金額ではない。


元々インクワイアリー利用料は現金払いだったが、現金を握りしめて審査員と対話する写真がネット上で出まわって審判買収ではないかと騒ぎになったため請求書払いになったらしい。


まあ余談はさておき、再度点数を見直すのは主観の入らないDスコアだけというのはいいと思う。Eスコアだったら審査員もインクワイアリーされたからなんとなく点数を上げてしまったということもありそうな気がするが、AIを使ったDスコアなら揺らぎようがない。


2006年までは体操競技の得点はシンプルに10点満点だったというから、昔と比べると審査方法はかなり進化している。この選手は難しい技を成功させているけど姿勢や着地が乱れたから低い点数、この選手はあまり難しい技はやってないけど姿勢がきれいで着地も完璧だから高い点数、この選手は難しい技を成功させて姿勢も着地もまあまあきれいだったので超高い点数というのがわかりやすくなった。


ここまで審査の方法を見てきて、現在の審査方法に特に問題はないように思ったが、やはり人間がつける点数だからかたびたび議論されている。自国の選手に有利な審査をしているのではないかとか、審査員の買収疑惑とか。自分はこれだけインターネットで情報が出回っている時代に世界的な大会の審査で不正が行われるとは考えにくいが、人間のやることなので絶対に正しいとは言い切れないと思っている。


例えば演技の順番が後になるほど高得点が出やすいという傾向がある。たとえ素晴らしい演技であっても早々に高得点を与えてしまうと、それ以上の演技をした選手にはさらなる高得点をつけなくてはならないため、開始直後は低めの点数が出やすい。朝、昼、夕方なら夕方、数日にわたって競技が行われる場合であれば最終日の終盤が最も高い得点が出やすい。


ならすべてをAIによる自動採点にすればいいのでは?と思うが、自動採点システムを導入すると点が伸びなくなった選手もいる。AIはひねりが多かったりクセがあったりすると減点してしまうからだとか。


自分は体操やフィギュアスケートのような「芸術性」もみられるスポーツの審査をAIだけにゆだねるのはつまらないと思う。芸術というのは人間がなんとなくいいなと思う感覚だと考えているからだ。Dスコア(技の難度)はAIのほうがいいが、Eスコア(技の完成度)は人間のほうがいい気がする。


世界体操2021ではDスコアは人間+AI、Eスコアは人間によって審査されており、ほぼ自分の理想どおりだということがわかった。インクワイアリーの結果には文句のつけようがないこともわかった。これからの世界体操は審査にも注目しながら見ていきたいと思った。

『進撃の巨人』を最終巻まで読んだ感想

進撃の巨人が完結した。自分が進撃の巨人を知ったのはアニメから。立体起動装置の動きはアニメがわかりやすくていい。2013年に放送された第一話でエレン母が目の前で巨人に食われたシーンの衝撃は忘れられない。巨人はなんか歯が多いし表情が絶妙に気持ち悪いし。後からその巨人がグリシャの前妻だったことがわかって余計に怖かった。 


そこからなんとなくアニメを見るようなって、漫画をところどころレンタルし最終巻まで読んだ。全体的な感想としてはすごく壮大な物語だったなという感じ。民族差別とか戦争とか深いテーマも描こうとしていた気がする。サシャとガビとカヤの話はよかった。島の悪魔であるサシャを殺したと誇らしげに言うガビを殺そうとするマーレ人がいるなか、サシャの父母はガビを許すといい、サシャをお姉ちゃんと呼び慕っていたカヤはガビを殺そうとし、後にガビはカヤを助けるとか。ジャンがマルコの死の真相を聞き、もういいってと口ではいいながら謝るライナーの顔面をボコボコにするのもなんかよかった。


最終回の感想としては話が壮大になりすぎたのを無難にまとめたなという感じ。「そんなの嫌だ、ミカサに男ができるなんて、一生オレだけを思っていてほしい、オレが死んだ後もしばらく、10年以上は引きずってほしい。」にはエレンにも人の心が残ってたのかとなんか安心した。お前のことがずっと嫌いだったとミカサに言ったときはどんな気持ちだったのか。結局「駆逐してやる、この世から一匹残らず」という決意をエレンは実現させたことになる。最終巻の「私は強い」というミカサはエレンを失ったと思い自暴自棄になっていた時とは違って仲間を守るため自らを奮いたたせようとしている感があってよかった。マフラーを巻いてくれた鳥にミカサが「エレン、マフラーを巻いてくれてありがとう」と言うラストは素敵だと思う。


ただ最終的に人類が死に過ぎて今までやってたことはなんだったんだという無常観もある。進撃の巨人でショックの大きかったシーンはいろいろある。奇行種に目の前で仲間を食われてキレたエレンが突っ走ったことでアルミン以外の班員が全滅しエレンも巨人に食われる。アニメではわかりにくくなってたが下半身のない仲間に心臓マッサージをする兵士。女型の巨人に精鋭のリヴァイ班が全滅させられたときの絶望感。アニメでは死体を捨てるシーンも追加。エルヴィンが獣の巨人に突撃する捨て身の作戦とそれに従い死んでいく兵士たち。パラディ島に宣戦布告する演説会場を巨人エレンが襲撃して民間人にも死傷者多数。


それでもあんまり暗くなることなく進撃の巨人を読めるのはシュールギャグがちょこちょこ笑えるから。逆だコニースプリンガー、ふかした芋です、入隊式に芋を食い半分といいながら小さい芋を教官に差し出すサシャ、サシャの放屁です、アニに蹴り転がされ同じポーズになるエレンとライナー、こいつをやつらのケツにぶちこむ、結婚しよ、特に理由のない暴力がライナーを襲う!、俺が鎧でこいつが超大型巨人ってやつだと急にばらし始めるライナー、エレンの家ぇがああああ(イェーガー)、エレンとジャンが殴り合いながら誰か止めてくれ、そこのボク甘―いキャンディはいかがかな?キミだよカッコいいねチビッ子ギャングかな?、おまえモテないだろ→モテたことくらい…ある、巨人の口の中なんて二度とごめんだ→車力は歯磨きとかしないの?→…失礼ですよ女性に対して、ポルコ!ザシュキャアアアギャアアア痛ったああああ。


宗教画のような雰囲気のある絵もいい。なぜなら俺は始祖ユミルを信じている!俺たちは選ばれし神の子!ユミルの民だ!おおおおぉおお、銃口を口の中に入れて虚空を見つめるライナー、私が憎くないの?というガビを後ろから刺そうとするカヤ。


いろいろ振り返ってみると訓練兵時代が一番平和で楽しかったなと思う。立体起動装置の姿勢を保つ訓練ができず涙目になるエレン、ジャンと喧嘩して服が破けちゃうだろうが!と言ってたエレンがなつかしい。やった!討伐数1!は笑った。アニが敵だとわかってもすぐに攻撃できなかったり、ライナーとベルトルトに裏切られたことを知ってこの裏切りもんがーと感情的に戦ったりするところがなんかよかった。仲間を守るため手を噛みちぎって必死に戦おうとするところは応援したくなるし、わりと共感できるところが多いので海を見るまでのエレンはかなり好きな主人公だった。とんでもない力を手に入れた後のエレンはなにを考えているのかよくわからなかったが。エレンの意思ではなく力に振り回されたことによる行動もあったんじゃないだろうか。母を殺されたから巨人を駆逐してやる、壁の中に閉じ込められて家畜のように暮らすよりは命の危険を冒してでも外の世界に行きたい、他人から自由を奪われるくらいなら俺はそいつらから自由を奪うというのはわかる。


ミカサはエレンに関することのメンタルは弱いがフィジカルがめちゃくちゃ強い。特にアニメの立体機動装置を使った動きは1番かっこよかった。「私の特技は肉をそぎ落とすことです」がなんか好き。女型への「落ちて」が美しい。ライナーとベルトルトが敵だとわかってすぐの攻撃に全く容赦がなかったのがすごい。まあエレンを守るという理由があったからだと思うが。エレンに嫌いといわれてもずっとエレンを好きだったと思う。エレンが死んだと思ったときにエレンを思い出すために生きることを決意してたから、最終話の後も長く生きてくれるだろうと思う。きっとエレンのことを10年以上は引きずったはず。


アルミンはフィジカルは弱いが、演説でエレンの巨人の力をアピールしたり女型の正体を見破ったりと頭脳の面で活躍した。エレンに氷の大地や砂の山と外の世界をプレゼンした重要人物でもある。超大型に丸焼きにされたときはショックだった。その後はあまり活躍もなかったし。ファルコを母巨人に食わせようとするコニーを身を挺して止めたのはよかった。


また2022年の1月からアニメのファイナルシーズンが放映されることになっている。アニメは漫画にはないストーリーが付け足されたり演出が違ったりしているので、最終回がどのように描かれるのか楽しみにしている。

いつになったら手取りが15万を超えるのか

総選挙の結果が出た。政権交代することはなく自民党が引き続き与党ということに。自民党を応援していたわけではないが、岸田さんには期待している。特にがんばってほしいことは経済対策だ。


消費税減税はしないという話だったので、代わりに健康保険料、年金保険料、所得税、住民税を減税してほしい。なぜなら社会人になってから5年間手取りが全く増えていないから。収入は少しずつ増えているのにずっと15万の下のラインをキープしている。これは毎月の給料から引かれるものが増えているからだ。特に健康保険料と年金保険料の上がり方がひどい。このことがあまりニュースにならないのはなぜ。消費税のときはめちゃくちゃ話題になるのに。


ちなみに月給は5年間で8100円増えているが、健康保険料が1200円、厚生年金が2300円ほど増えているので手取りはプラス4600円くらい。親元にいるので生活には困っていないが、手取り15万以下では一人暮らしをするのはきつい。


賃金を引き上げたとしても手取りが増えなければ生活は楽にならない。賃金が上がればそれだけ引かれるものも上がる。健康保険料や年金保険料は企業と労働者で折半しているため、企業にとっては賃金を上げると保険料も多く払わなければならないというダブルパンチである。労働者にとっても保険料が高すぎて賃金が上がっても手取りが増えないためプラスにならない。


物価が上がっているので賃金を上げるというのはいいが、額面の収入ではなく手取りを増やすということを目標にしてほしい。あとは収入が多いからといって行政サービスが使えなくなるというのはやめてほしい。特に収入が多いからといって子育て世帯が高校無償化と子ども手当てを使えなくなることは問題である。収入が多い人は税金も保険料も多めに払っているんだから、サービスを受ける権利があるはずである。少子化を食い止めるためにも収入の多い家族にはもっと子どもを育ててもらえばいいと思う。収入を増やしてもなにもメリットがないなら収入を増やすためにもっと働こうとは思わない。


これからの政府には生活に必須な家賃や光熱費や通信費の低価格化やガソリン税などの税率を下げることによる経済の促進、土地の相続問題や空き家問題をなんとかしてほしい。選挙前だけじゃなくてこれからも情報を発信し続けて、日本をよりよい国にしてほしいと思う。

選挙にあまり行く気にならない理由

2021年10月31日の総選挙の日が近づいてきた。この総選挙はAKB48からシングルの楽曲を歌うメンバーを選ぶものではない。日本の政治を担う衆議院の議員を選ぶためのものである。


前回の総選挙は2017年だったから4年ぶりになる。なんかちょっと前にも投票に行ったような気がするが、それは地方選挙らしい。確か名前しか書かなかったような記憶がある。総選挙だったら人の名前と政党名を書くはずである。


衆議院の任期は4年、参議院は6年。参議院は3年ごとに半数が入れ替わるが、衆議院は年で全て入れ替わるため総選挙とよばれている。衆議院のほうが任期が短い代わりに権力が強い。そんな衆議院を選ぶ選挙なのでけっこう重要だというイメージがある。


だがあまり選挙に行く気がおきない。なぜならどこに投票したらいいのかがわからないからだ。選ぶための情報といえばネット上で公開されている候補者の重点政策くらい。他の政党を批判ばかりして具体的な対策案をだしてない人は除く、選挙カーでうるさかった人は除く、顔が悪い人は除く、と消去法で選んでいくしかない。


政党はマニフェストを読んで自分の考えと似ている点が多い党を探すくらい。過去には自民党以外の期待できる党に投票していたが…今回はどうしたものか。原発は将来的に廃止にしてほしいから自民党に投票しないことは決めているが。景気回復のために消費税は下げたほうがいいと思うから、企業も消費者も混乱させるイートイン税を導入したくせに企業の負担が大きいから消費税は下げないと主張している党も除く。


日本では近年の投票率が低いことが話題になっていた。2017年の総選挙で53.68%、特に若者の投票率が低いらしい。ならおじいちゃんおばあちゃん世代はみんな投票に行くのかと思っていたらそうとも限らない。市議会議員を決める地方選挙には行くが、総選挙は知り合いが出てないので投票に行かないという人も。


政治に関心が高いイメージのあるアメリカの投票率は日本+3%くらい。テレビのニュースで候補者の演説をきく大勢の人が集まって盛り上がっている映像をよく見るので、国民のほとんどが選挙に参加しているのだと思っていた。


アメリカでの投票率が低い理由は投票するのがかなり面倒だかららしい。投票するためには事前に申請しないと投票券が送られてこないとか、期日前投票をするには30日以上前に申込しないといけないとか、投票するために長蛇の列に並ばないといけないとか。それと比べると日本では投票券は勝手に送られてくるし、期日前投票はハガキの当日投票できない理由にチェックつけて署名するだけで簡単にできるし、投票は5分も待たずにできるし。投票へのハードルはだいぶ低い。


それなのに日本で選挙がそんなに話題になることはない。盛り上がっているなと感じたのは安倍晋三さんが内閣総理大臣になったときと、2009年に民主党への政権交代があったときくらい。親や友達どうしで政治の話をすることはないし、誰に投票するのか聞くことはなんとなくタブーになっている気がする。


学校でもあまり選挙について学んだ記憶がない。子どものときの選挙の思い出といえば小学生のときに選挙カーに手を振ると「かわいらしい声援ありがとうございます」と言われるので、みんなで手を振るのが流行ったくらい。


あとは大学生のとき割のいい選挙のバイトをやった。開票作業を体育館の2階から双眼鏡で除きながら候補者の名前を読み上げる簡単な仕事で、事前説明の時間も含めて時給900円。無心で名前を読み上げるだけで誰が当選したか全く覚えていない。これらの思い出から学生のあいだに選挙の知識が全く増えてないことがわかる。


昔は選挙権は25歳以上の男子の高額納税者にしか認められておらず、先人たちが選挙権を得るために活動してくれたから18歳以上の全国民が選挙権を持てるようになったことは知っている。


それでもあまり選挙に行く気にならないのは自分が投票してもなにも変わらないだろうと思うから。その地区で選ばれなかった人が自民党だというだけで復活当選するのはどうかと思う。まあこいつには当選させたくないという意志を示すためにとりあえず選挙には行こうと思う。


日本では投票するのは個人の自由だが、投票率が高い国では投票しないと罰金をとられたりするらしい。罰金をとるようにすれば投票率は上がるだろうが、投票率が上がっても政治がよくわからないままではだめな気がする。まずは選挙のやり方を変えていく必要があると思った。せっかく18歳から選挙権を持てるようにしたんだから、もっと学校で政治について学ぶ機会を取り入れてほしい。地元の有権者と話をするとか、政策についてディベートするとか。あと忙しい社会人のためにもっとブログとかSNSを使って政治活動をアピールしてほしい。質問や意見はいつでも送れるように。選挙や政治活動のやり方がさらによりよくなることを願う。

あなたにとっての常識は私にとっての非常識

最近、常識という言葉にイラッとくることが多い。常識ってなんなんだ。大多数の人が知っていることなら常識なのか。具体的には何%の人が知っていたら常識になるのか。


友人と旅行に行ったときのことである。バスに乗って自分は通路側に、友人は窓側に座っていた。目的地に着いたので前の人に着いて行ってバスを降りると後ろに着いてきていると思った友人がいない。外で待っていると友人は最後のほうに出てきた。うまく出るタイミングがつかめなかったのかと思い、じゃあ行こうと言った自分に友人が一言。「普通は先に出る人が通路の後ろに立って後から出る人のために道を作るもんだけどね」


カチンときた。そんな常識初めて知った。というかそれ絶対にやらないといけないことじゃないだろう。バスの外で待ってた自分がなぜそんなことを言われないといけないのか。自分だって窓際の席がいいのに酔いやすいというから譲ったのに。


確かに先に出る人がそういう気遣いをすれば確実に一緒にバスを降りられるが、悪いのは1人降りるわずかな時間も待たなかった後ろの席の人たちじゃないか。バスを降りるときは前の座席に座っている人から順番に降りていったほうがスムーズだから自分はいつも前の人が降りるまで待っている。


普通〜じゃなくて、〇〇してくれると嬉しいなという言い方だったらここまで腹は立たなかったと思う。普通は〜とか常識的に考えてとかいうフレーズは自分の優位性を保とうとしているような気がする。


自転車の盗難保険に入るのが常識だと強く言われたこともあるが、別に常識ではないだろう。店が利益を得るために必ず入るかどうかを聞いているだけだ。鍵をかけ忘れたときは使えない保険ならもっと意味がない。鍵をかけているなら太い金属棒を切るか、前輪のスポークを全部切らないと使えないから盗みづらいだろうし。


自分では普通とか常識とかいう言葉は使わないように気をつけているが、無意識のうちに使ってしまっていることがある。それだけ使いやすい言葉なのだろう。自分が普通とか当たり前だとと思っていることが他の人にはそうでないということもあることだけは覚えておきたい。

地元愛なんてものはない

地元愛というものを自分は持っていない。なぜかというと地元に不満がたくさんあるからだ。自分が地元に留まっているのは親がいるからというだけ。仲良かった友達はみんな県外に出ていって嫌いな先輩だけが残っている。親がいなくなったらさっさと出ていきたい。


別に地元が田舎だからダサいとか交通の便が悪いとか魅力度ランキングが下位だとか言う気はない。スーパーやコンビニが適度にあり大型ショッピングセンターもあるので買い物に不便はないし、電車は15〜30分に1回だが空いていてだいたい座れるところは気に入っている。何年か前に地元が魅力度ランキングで上位に入っていたがたぶん大型ショッピングセンターが県内で1番早くできたから。台風の被害をめったに受けないのもいい。不満があるのはそれ以外のことである。以下に記していく。


ローカル番組のノリが寒すぎて見続けるのが苦痛。行ってみたいと思えるような飲食店や観光地が紹介されたことがない。


地元出身の人がテレビで有名になったとか世界大会で優勝したとかいったとたんにもてはやす。横断幕を作ったり地元のイベントに呼んだりするのは多少は応援になるかもしれないが、本人は地元じゃ活躍できないから出ていったわけで生まれただけの場所になんの思い入れもないよなと冷めた目で見てしまう。


祭りが嫌い。ケンカして毎年ケガ人が出るし死人が出ることもある。そんな祭りのために地域住民から強制的に何万円も持っていく。最近は祭りを盛りたてようとしているがやめてほしい。


自治体の臨時職員をやってたときの待遇が悪かった。さらに働いているあいだに近隣の自治体と比べて公共サービスが悪いことにも気がつく。


行政に関わる職員の悪いニュースが多い。入札情報を業者にわたし不正をする公務員、酔っ払って河原で寝て警察に保護される市議会議員、クラスターも発生しているコロナ禍に十数件も会食をする県職員。


住民のほとんどが無駄だと思っているものに税金を使う。駅前に駐車場が少ししかない中途半端な大きさのホールを作る。イベント会場は古いホールで事足りているし、イベントを増やすにしても駐車場がないと人を集められないのに。税金を使うなら駅前に無料の駐輪場と駐車場を増やしたほうがよかったのではないか。


など

だから自分はふるさと納税をしている。年収が少ないのでたいした金額ではないが限度額ギリギリまで。ふるさと納税は税金の使い道を指定できるところがいい。


住民に住んでいる自治体へ税金を全額納めてほしいなら、自治体はもっと努力すべきだと思う。なにもしなくても安定して収入が入ってくるという状態では、住民の望まないところに税金が使われる問題が改善される気がしない。返礼品がなくてもちゃんと公共サービスを充実させることをアピールできるなら税金は集まるはすだ。クラウドファンディングでもお金を集められるのだから。


なにもやらずにいることを愚直とか真面目とかいって美化し、返礼品によってふるさと納税を集めようとしているところを批判することはやめてほしい。特産品のない自治体でもマラソン大会や花火大会などの体験を提供するとか、なにかできることがあるはずだ。


そもそもある住所に住んだら1つの自治体のサービスしか受けられないというのがよくないのではないか。今ある自治体がサービスエリアを広げることで、住民が複数の自治体からサービスを受けたいところを選べるようになれればいいのに。


あと日本の人口はどんどん減っているのだから、過疎化している地域に人を呼び込もうとするのではなくみんなで都会に移住したらいいと思う。東京一極集中みたいなのは災害時のリスクを考えてやめたほうがいいが、ある程度は人が集まっていたほうが生活しやすい。ポツンと一軒家とかテレビでよく紹介されてるが、電線を伸ばす必要性とか買い物とか交通の不便さを考えると効率が悪い。


それぞれの自治体が切磋琢磨することで日本にもっと住みやすい町が増えるといいなと思う。