世代による言葉の違いを感じる

おじいちゃんおばあちゃんと話していると時折、世代による言葉の違いを感じることがある。


例えばえもんかけはハンガー。「これえもんかけにかけといて」と初めて言われたときはどうしていいかわからず固まった。


テレビで放送されているアニメを見て漫画という。「もーあんたはまた漫画ばっかり見て」と言われるたびに漫画じゃなくてアニメだからと言い訳している。セットがひと目で作り物とわかるようなファンタジー系映画も漫画だそう。


コッペパンはメロンパンのこと。なら給食で出てくる細長くて茶色いパンは何と呼ぶのかと聞くと給食のパンだと。昔は給食に食パンや揚げパンが出ることはなかったので、給食のパン=細長い茶色のパンらしい。


メリケン粉は小麦粉のこと。アメリカから輸入したものだからメリケン粉という。スーパーで店員に「メリケン粉どこですか」と聞いたら、ちゃんと小麦粉の棚に連れて行ってくれるらしい。


などなど同じ物なのに違う呼び方をするものがちょこちょこある。えもんかけやメリケン粉のように、全く聞いたことのない言葉なら別名として受け入れられる。だが漫画やコッペパンのように、名前を聞いて別のものを思い浮かべる言葉はなかなか受け入れられない。


漫画っていったらコマ割りをして絵と文字を使って紙に書く物語だろ。メロンパンっていったらメロン味はしないのに黄色っぽいクッキー生地に網目模様がついている甘いパンだって。とつい熱く語ってしまいそうになる。


自分とおじいちゃんおばあちゃんは半世紀ほど年が離れているのだから、言葉が違うのも仕方がない。言葉は時が経つと変わっていくものである。いずれ昔の言葉を使う人がいなくなって、その言葉がなくなってしまうかと思うと少しさびしい。新しい言葉もいいが、昔の言葉も大切にしていきたい。