雇用保険に労働者を加入させない職場は速やかにハローワークに訴えよう

雇用保険とは自分の知る限り公的な保険の中で最もコスパのいい保険である。雇用保険のメリットは以下のとおり。

・失業手当や再就職手当がもらえる

・失業中に職業訓練校に通える

・育休中に50〜67パーセントの給与保証手当がもらえる


これだけのメリットがあるのに一般の事業を行う職場なら保険料は企業負担分0.6%と個人負担分0.3%を合わせて給与のたった0.9%。月収20万円なら保険料は1800円で企業負担は1200円、個人負担は600円となる。 


給与の6〜11%を持っていかれる健康保険料と比べるとはるかに安い。それでいて雇用保険の保証は手厚い。失業手当は1か月の労働時間が80時間以上で1年以上働いていれば90日間は元の給料の4~6割の金額がもらえる。失業中は職業訓練校に無料で通えるうえに手当ももらうことができる。育休中も給与の半分以上が保証される。


ただしそれらのメリットを享受するためには雇用保険に12か月間加入する必要がある。民間の保険とは違って、雇用保険は月末日に労働契約が結ばれているかどうかで加入が決まる。たとえ月末日が職場の休日だったとしても労働の契約期間が月末の1日前になっていたら、その月は雇用保険には未加入となる。


契約期間が定められた社員で契約満了日が月末になってない人は注意が必要だ。1年間働いたとしても契約満了日が月末でなければ12か月目は雇用保険に未加入のため、加入期間が11か月となり失業手当がもらえないということになる。現実にあえてそういう労働契約を結ばせている悪どい職場もある。


法律で雇用主は週20時間以上働かせる労働者は雇用保険に加入させないといけないことになっている。それなのに加入させてない上に残業時間もやばいというブラック企業もある。雇用保険は企業負担分も大した割合ではないのに、なぜ労働者を加入させてない職場があるのか理解できない。


もし週20時間以上働いているのに雇用保険に加入させてくれない職場を見つけたら速やかにハローワークに連絡するといい。その行動が未来の自分や周りの人を助けることになるだろう。