オリンピックなどスポーツ大会での選手の服装について思うこと

オリンピックで体操女子のドイツ代表チームが従来のレオタードではなく、足首まで覆われたボディスーツを着て出場したことが話題になっていた。自分もドイツの衣装は見ていたが、普通におしゃれで違和感なく溶け込んでいたためニュースを見るまで気づかなかった。


だが言われてみると確かに体操女子はなぜレオタードなのか疑問である。体操男子はタンクトップ+ロングパンツなのに。


欧州ビーチハンドボール選手権ではノルウェー代表チームがビキニパンツではなくショートパンツをはいて出場した。すると欧州ハンドボール連盟(EHF)は規定違反を理由に1500ユーロ(約20万円)の罰金を科したらしい。ひどい話だ。男子はショートパンツなのに。これこそわかりやすい性差別である。


スポーツ選手の男女の服装の違いなら他にも気になることがある。陸上の選手はなぜ女子だけ腹出しなのか。バレーボールの選手は男子よりも女子のほうがシャツの袖もパンツの丈も短い気がする。柔道の選手は女子だけが中にTシャツを着ている。フィギュアスケートの選手は女子だけスカートで腕も足も露出している。競泳の選手は上半身裸の男子のほうが露出が多い。など


サッカーとかバスケットボールとか卓球とか男女でほとんど服装に違いのないスポーツもある。スポーツで勝ちたい、少しでもタイムを縮めたいというのは男女とも同じ思いのはずである。なのになぜ男女で服装が違うスポーツがあるのか。


昔から女子スポーツ選手の服装についてはいろいろと言われていたようである。女子テニス選手はロングスカートを履くものとされていたが、動きやすさを重視してだんだんと丈が短くなっていった。過去に日本ではスポーツをする時に足を出す女子がはしたないとか言われていたと聞いたことがある。


最近のニュースでは露出を減らすことが批判されていたが、昔は露出することが批判されていた。露出するのはダメ露出しないのもダメ、もういいかげんにしてくれという感じである。


まあ女子だけがいろいろ言われるのは性的な目線で見られることが多いと考えられているからだろう。最近の女子スポーツ選手たちが露出を減らすのは、性的な目にさらされたくないからである。だが服で隠されているほうがむしろエロいという人はいるし、男子の体を性的な目で見る人もいる。


結局なにを着ても性的な目で見る人はいるんだから、ほっといてやれよと思う。だからといってスポーツ選手を性的な目で見ることを肯定するわけでない。普通にオリンピックについて検索していたらポロリの記事が出てきたのにはドン引きした。こういう記事を書いた奴とか女子にビキニパンツを強制するスポーツ連盟の幹部とかにこそ罰金を払わせるべきじゃないか。


露出の多い服を着ていれば性的な目で見られても仕方がないということはない。悪いのはそういう目で見る奴である。露出が多い服を着ているから性的な被害に合うという理論は、ムカつく顔をしているやつは殴られてもしょうがないというのと同じくらいめちゃくちゃである。


どんな服を着ていたとしても悪いのは100%性的な目で見るほうである。とはいっても自然にエロいなと思ってしまう感情を消すことはできない。しかし不特定多数に性的な目で見られていることを知って不快に思わない人はいない。だから性的な目で見てしまったということをアピールするべきではない。特に公共の場では。もし性的な目で見てしまっても口に出すな顔に出すな。


選手が心地よくいられるかというのが何よりも大切である。女子選手が恥ずかしいから露出を減らしたいという思いも、動きやすくするために露出したいという思いも尊重されるべき。男子フィギュアスケート選手が華やかだらという理由でスカートを履いても、競泳選手が乳首を見せたくないという理由でウェットスーツを着てもいいじゃないか。


ぶっちゃけ公然わいせつ罪になる性器の露出さえしなければどんな服を着てもいいと思う。男女すべてのスポーツ選手がスポーツのために自分が何を着るのかもっと自由に選べるようになることを願う。