ITパスポートから学んだこと

無職だったとき職業訓練校に通ってITパスポートを取得した。ITパスポートとは情報技術に関わる業務を行うものが取得すること推奨されている国家資格である。情報処理技術者試験の一つでありレベルは最も低い1。受験料は5700円、試験時間は120分、出題数100問で4択から1つの答えを選ぶ。1000点満点のうち600点以上で合格。パソコンの画面を見ながら解答していき、全て解き終わるとすぐに結果がわかるため全く緊張感のない試験だった。


そんなITパスポートから学んだことをまとめてみた。ITという名前がついているがネットワークやプログラミングのことよりも、法務や経営戦略やプロジェクトなど企業やビジネスに関する知識の比重が大きかったような気がする。


○AI(人工知能)ブームのこと
今のAI(人工知能)ブームは第三次ブームだった。第一次ブームは1950年代後半~1960年代、ゲームやパズルの解法を見つけるなどの成果を上げた。だが実際に現実の問題を解くことは難しくブームは下火に。第二次ブームは1980年代~1990年代前半、限られた分野の知識をルール化してコンピュータに入力しコンピュータをその分野の専門家にしようとした。だがそれを実現しようとすると入力が必要な知識の量が膨大となり多くのプロジェクトが頓挫した。第三次ブームは2000年代~現在、人間が知識を入力するのではなく、AIに自分自身で学習させる「機械学習」や「ディープラーニング」が注目されるようになった。既にAIによって実在しない人物の絵を書く、ボーカロイドを使って美空ひばりを復活させることが実現されている。


○2進数と10進数
コンピュータ内部での命令やデータは全て2進数で表されている。2進数とは0と1だけで組み合わされた数値のこと。日常的に使っている数字は0~9を使っているので10進数と呼ばれる。コンピュータの容量を示す1バイト=8ビットであり、8つの枠に0か1を入れることができるので2⁸(2の8乗)=256種類のデータを表現できる。


○CDとDVDとBDの違い
CDとDVDとBDは3つともレーザ光を利用してデータの読み書きを行う記録媒体であり、違いは記録できるデータの量だけ。
ya-makun.hatenablog.com


○請負と派遣の違いや著作権のありか
請負契約では「注文者」が「請負事業者」に業務を依頼し、その業務が完成した場合に報酬を支払うことを約束する契約のこと。結果(成果物)が出せない場合は報酬は支払われない。依頼を受けた「請負事業者」は雇った「労働者」を自らの指揮命令の下で仕事をさせる。「注文者」は「労働者」に対して作業支持を出すことができない。創作物の著作権は「請負事業者」に帰属する。労働者を企業に派遣する場合は「派遣元」と「派遣先」の間で労働者派遣契約を締結し、「派遣元」が雇った「労働者」を「派遣先」の労働に従事させる。「派遣先」の指揮命令の下で「労働者」は仕事をする。創作物の著作権は「派遣先」に帰属する。


オープンソースソフトウェア(OSS
オープンソースソフトウェアとはソフトウェアの作成者がインターネットを通じて無償でソースコードを公開し、著作権を守りながら自由にソフトウェアの改編や再頒布をすることができるようにしたもの。ソフトウェアを発展させようとする狙いのもと作られた。無保証が原則。主なオープンソースソフトウェアはOSならLinux, AndroidWebブラウザならFireFox、電子メールならThunderbirdがある。


○情報システムへの技術的脅威いろいろ
マルウェアとは悪意を持ったソフトウェアの総称。
コンピュータウイルス→コンピュータに密かに侵入し、動作を不安定にしたりファイルを壊したりするプログラム。
ランサムウェア→勝手にデータを暗号化したりアクセス制限をかけたりしてコンピュータを正常に使用できない状態にして、それを元に戻す代わりに金銭を要求するプログラム。ランサム(ransom)は身代金という意味。
トロイの木馬→自らを有用なプログラムだとユーザに信じ込ませ実行するように仕向けられたプログラム。
キーロガー→パスワードを奪取するなどの目的で、キーボードから入力される内容を記録するプログラム。
DoS攻撃DoSはDenial of Serviceの略でサービス妨害という意味。サーバに過負荷をかけ機能を停止させる。一般的にはサーバが処理することができないくらい大量のパケットを送る。
ドライブバイダウンロード→Webサイトを表示しただけで利用者が気づかないうちに不正なプログラムを自動的にダウンロードさせる攻撃のこと。
パスワードクラック→コンピュータに不正にアクセスする目的でパスワードを割り出すこと。パスワードの候補が大量に記述されている辞書ファイルを用いる「辞書攻撃」とプログラムがランダムに生成する文字を組み合わせる「総当たり(ブルートフォース)攻撃」がある。
フィッシング詐欺→実在する企業や団体を装った電子メールを送信するなどして、受信者の金融情報(クレジットカード番号、パスワード)などを不正に入手する行為。
スパムメール→主に宣伝や広告などの目的で不特定多数のユーザに大量に送信される電子メールのこと。


○ソフトウェアの開発モデル 
ウォーターフォールモデルとはシステム開発を各工程に分割し、上流工程から下流工程へと各工程を後戻りせず順番に進めていく開発モデル。ウォーターフォールは滝が落ちるという意味。開発コストの見積もり管理や要員管理などが比較的行いやすく大規模な開発でよく使用される。
スパイラルモデルとは開発するシステムをいくつかのサブシステムに分割し、サブシステムごとに案件定義・システム設計・開発・テストのサイクルを繰り返しながらシステムの完成度を高めていく開発モデル。独立性の高いシステムの開発に使用される。


以上