結婚指輪を購入するまで

結婚したら買うものといえば婚約指輪と結婚指輪である。昔、給料3ヶ月分とか言われていたのは婚約指輪である。じゃあ結婚指輪はいくらくらいなのか。ネット検索すると最近は2人分で20〜25万円が多いらしい。親に当時結婚指輪にいくら出したか聞いてみたら2人分で5万円くらいだったような気がすると。全然違うじゃん。


結婚指輪は普段からつけっぱなしにするものであるためかシンプルなデザインばかりでダイヤモンドがついていても邪魔にならないくらい小さい。自分は飾り気のない指輪に魅力を感じないし、指輪が抜けなくなるのが怖いので正直乗り気じゃなかったが、相方が日常的につけたいというので見に行ってみることにした。


デパートに行って見て回っていると店員に声をかけられる。適当にあいづちをうっているといろいろと指輪をすすめてきた。小さいのは嫌だと言っているのにこっちのほうがぴったりだとさらに小さいサイズをはめてくるのにはイラっとした。予想通り肉に引っかかり抜くのに手間取る。ふったら抜けるっていうけど商品だから思いっきりはできないし。指も痛かったし客の話を聞かないこの店では買わないと心に決めた。


他の店もまわってみる。いろんな種類の指輪を置いている店では「見ているだけです」といえばそれ以上声はかけられなかった。だがそもそも指輪に詳しくないので店をなんとなくく見ていてもあまり違いがわからない。結婚指輪ってシンプルなものばかりだし、もともと指輪に興味ないし。宝石ならもう少し興味がわくのだが。


相方が評判がいいと言った店にも行ってみる。入るとすぐに店員が出てきて着席をすすめられたので話を聞いてみることに。他の店も回りたかったので何時まで滞在できるか始めに確認してくれて安心した。キャンペーンだということでハンドクリームを渡される。そして店員が3つ指輪を目の前に持ってきた。3つの中で一番好みに合うものを選ぶと、今度はそれに近いデザインのものを3つ持ってくるというのを何度か繰り返した。数を絞って手に取って見比べながら好みに合うものをじっくり選ぺるのはよかった。一番気に入ったものを選んで型番を控え、他の店にも行ってから決めると伝えて店を出る。


隣にあった評判がいいらしいもう一つの店にも行ってみる。そちらでも入るとすぐに店員が出てきて着席をすすめられた。自分たち以外に客が一組もいなかったので真ん中の席に座ることに。他の店はどうでしたかと聞かれてウェーブ型が気に入ったと伝えると、目の前に大量の指輪が並べられる。こちらの店ならピンクゴールドの指輪もあるとすすめられたが、シルバーと見比べると派手過ぎる気がした。店員はご自由にお選びくださいと言って席を離れた。店員の目を気にせず見比べられるのはよかったが、結局さっきの店と同じようなデザインの指輪がいいという結論に。そうこうしている間にバスの時間になったので帰ると告げると、次は予約して来てくださいと言われる。


指輪店って予約して行くものだとは知らなかった。予約してしまうといろんな店を回りづらいし。まあでも予約していったほうがじっくり店員の話をきけるのかのしれない。ネット検索してみると、予約して来店すると特典がもらえるところがあることを知る。


後日さまざまなブランドを扱っている店に予約をとって行ってみる。丁寧に接客してもらったうえ3000円のギフト券がもらえたのはよかった。いろいろ見て回っているうちに太めのリングが好きだという結論に落ち着く。そこの店の商品では有名時計ブランドから派生してできたブランドの指輪がいいという結論になり型番を控えてもらう。もうちょっと安くならないか聞いてみると、2人ぶんで15万円にはできるということだった。自分はそこでもよかったのだが相方がブランドが無名なのと保証が充実してないことを気にしていたので、他の店にも行ってから決めますと言い店を出る。


あと若者向けのリーズナブルなジュエリーブランドの店にも行ってみる。安いと聞いていたが値札を見る限り他の店と大きな差はなかった。ショーケースを眺めているとプラチナ含有率によって値段が異なるとか、プラチナは100%じゃないほうが強度が高いとか店員が教えてくれた。店員の接客の感じがよく駐車券をくれたのも好印象だったが、前の店よりは値段が高めだったので他の店にも行ってみますと言い出る。


周辺にあるデパートと5件の店をまわり終え、そろそろ結論を出さなければということで相方と話し合う。自分はそもそも結婚指輪はあまり欲しくなかったので安いのでいい、そっちは普段使いするので保証が充実した高いのを買えばいいと伝えたが、相方はやっぱり同じ店で指輪を買いたいと。2人ともの印象がよかった店は20万円超で予算オーバー。ただそこではダイヤモンド入りの指輪を選んだのでダイヤ無しならもう少し安くなるのは?と思い再来店する。


前回控えておいた型番を店員に見せダイヤ無バージョンを見せてもらう。ダイヤ無なら1万5000円くらいは安くなると。だが相方のはダイヤ無なのにダイヤ有と同じくらいの値段である。別に自分はそれでもいいかと思ったのだが、相方も自分と同じ型の指輪にするという。店員に安くならないか聞くと5%は割引できると。どこでも10%くらいは引いてくれると聞いてたのにちょっと割引少ないな。さらにレディースサイズに収まれば2人で16万くらいになると。指のサイズを計測すると2人ともそれでいけそうだという結論になった。もう買ってもいいかという気持ちになっていたが、バスの時間が迫っていたのでいったん帰ることに。


帰ってからもう一度話し合う。もう他に回る店はないし、相方が最後に行った店を気に入っているということで、そこでサイズ違いの同じ指輪を購入することに決めた。


購入には相方が一人で店に行くというので任せた。帰ってきた請求書を見ると16万9千円、受け取りは1か月以上先で驚く。なぜ高くなったのかと聞くと、結局レディースサイズだとギリギリだったためメンズサイズになったからだと。受け取れるの遅いし、割引少ないし、見積もりより高くなるというのはどうかと思ったが契約してしまったのなら仕方ない。ただ自分が一緒に行ってたらもうちょっと値段交渉したと思う。夫婦箸はプレゼントというが別にいらないしな。まあ仕方がない。相方が満足しているならそれでいいかと思うことにする。