2度あることは3度ある〜破壊録〜

ここ1ヶ月ほどのあいだに立て続けに3つのサンダルが壊れた。土足厳禁の職場で上履きとして使用していたサンダルである。仕事は基本デスクワークで歩き回ることはないのになぜ。


1代目は底が平たく、うどんの細麺くらいの3本のバンドで足に固定する白のサンダル。底が割れて、足のつま先近くのバンド根元から外れ、サンダルが足についてこなくなる。壊れた後の姿は全く原型を留めておらず、もはや修理しようと言う気もおきないくらいの惨状だった。この1代目は5年以上前に購入し、ここ1, 2年は全く履くことなく靴箱にしまいこんでいたものである。久しぶりの活躍ということで期待していたが、どうやらブランクが長すぎたようだ。十分に役目を果たしてくれたことに感謝しながらすっぱりと処分した。


2代目はかかとが少し高く、餃子の皮くらいの面積はある革バンドで足に固定する黒のサンダル。先代よりはバンドに頼りがいがありそうだ。そう思っていたら靴本体と靴底の間にあるすき間がだんだんと広がっていき、バンドが根元からすっぽり外れてしまった。この2代目はもう履かないからと知り合いからもらったもので、購入したのは2年前と聞いている。状態はよさそうに見えたが、自分の足にはちょっときつかったので無理をさせてしまったのかもしれない。修理も考えたが、完全に抜けてしまった要のバンドを接着剤では支えきれる気がしない、あきらめるしかないか。1代目を失った悲しみから立ち直る間もなく死んだ魚のような目で見つめながら処分する。


3代目はかかとがまあまあ高く、きしめんのような4本のバンドとかかとを覆うバンドで足に固定するベージュのサンダル。足首に固定するバンドもあるので1代目、2代目と比べて安定感がある。バンドの1つがだめになっても他のバンドかカバーしてくれそうだ。そう思っていたら一番重要なかかとのバンドが根元からもげて底と完全に分離する。足首のバンドでサンダルの本体はついてくるのだが、底が足についてこない。リードを引っ張って無理矢理犬を散歩させる飼い主の気分だ。この3代目は3年前にセールで買ったものでときどき履いていたのだが、長時間歩き回ったときに足の裏の皮がむけたのがトラウマになったため去年はしまいこんでいた。職場なら歩き回ることはないので大丈夫だろうと思いひっぱり出してきたのだが、1週間ともたなかった。3代目、お前もか。


こんなにサンダルの悲劇が続くなんて珍しい。そういえばは大学生のときも立て続けにカバンが3つ壊れたことがあった。斜めがけするタイプのカバンなのだが、肩にかけたまま自転車に乗っていただけで、2ヶ月のうちに3つともひもが切れて使えなくなった。ひもが自転車に巻き込まれたわけではない。むしろ荷台で支えているから立っている時よりもひもにかかる負担は減っているはずなのになぜ?と思ったのを覚えている。


今回も似たような状況である。特にサンダルが壊れる原因として思いあたることはないのに、2ヶ月のうちに3つともバンドが外れて履けなくなってしまった。まさに2度あることは3度ある。


まあ大学生のときのカバンのひも切れ事故はともかく、今回は3つのサンダルの寿命がたまたま同時期にきただけだろう。3つとも新品じゃないし、履かずにしまいこんでおいた期間が長かったし。家にあるサンダルのストックがゼロになってしまったので、買いに行かなければならない。次はおしゃれではないが壊れにくいクロックスのような形のサンダルでも買おうかと思う。