『墓友』はおばさんの粘着っぷりが怖い

再放送されていた世にも奇妙な物語の『墓友』を見た。2014年に放送されたときも見て怖かった気がするが、改めて見てもやっぱり怖い。怖いのは幽霊やお化けではなく人間のおばさん。こんなおばさんがどこかにいるかもしれないと想像できるリアルさがある。

 

ちなみに墓友(はかとも)とは日本において見られる交友関係の一形態である。死後には共同墓地などといった同じ墓に入ることを前提として付き合っている交友関係のことを言う。(wikipediaより)。実際、先祖代々の墓に入る人は年々減っており共同墓地に入ることを希望する人が増えているらしい。

 

世にも奇妙な物語の『墓友』では、渡辺えり演じる千代美が申し込みをした共同墓地で、偶然出会った夕子に声をかけたことから悲劇は始まる。真野響子演じる夕子が怖い。「私たち墓友でしょ」といいながらぐんぐん距離をつめてくる。会社のバス旅行についてきたり、知らない間に自宅に入って業者にお風呂の工事をさせていたのにはぞっとした。友達だからと言われてしまうと、少しおかしいかなと思っていても流されてしまうところがリアル。

 

職場の仲間からおかしいといわれて千代美は突き放そうとするが、拒絶された夕子は暴走し始める。夕子は友達がおらず、天涯孤独で年をとっていくだけだから今が死に時だというセリフにはちょっと同情しそうになった。とはいっても友達を道づれにしていいわけはない。今まで友達がひとりもいなかったから初めてできる友達に執着する気持ちはわからないでもないが、暴走しすぎである。

 

自分は友達だと宣言してぐいぐい距離を詰めてくる奴にろくなやつはいない気がする。なんかのアニメや漫画でもそんなキャラがいたような。おばさんどうしでも怖いし、これが男どうしでも若い女性どうしでも怖かったと思う。

 

墓から手が出てくるシーンは夢なのだが一番怖かった。「墓友 感想」で検索してみたら千代美が墓にひきずるこまれるシーンを切り取って遊戯王マジックカードにしていた画像があって笑った。確かに自分のモンスターを犠牲にして相手を巻き込むカードがあったな。友達との付き合いには適度な距離感が大切だと思った。