「呪怨」を見るならビデオ版がいい

劇場版とビデオ版の「呪怨」のDVDをレンタルして見た。呪怨はかなり怖いというイメージが先行していてなかなか手を出せなかったのだが、友人から俊雄くんがかわいいと聞いてついにレンタルした。


劇場版とビデオ版は出演者は違うが監督は同じ。どちらも短編が組み合わさって一つの話を形づくっている。劇場版はディスク1枚で100分、ビデオ版はディスク2枚で140分くらい。ビデオ版2枚目は1枚目と重複しているところがあり、それを省くと120分くらいで見られる。


ざっくりとしたあらすじ

伽倻子と剛雄と俊雄が住んでいた家に呪怨(強い怨みを抱いて死んだものの呪い)が蓄積し、その家に住んでいる人や家に入った人が呪いに巻き込まれていく。

伽倻子と俊雄が無双して周りの人々を殺しまくる。理不尽だという噂どおり、家に入った人の彼女や友達など家に入ってない人たちも巻き込まれていく。伽倻子と俊雄は家を離れ警察署や学校にまで出張サービスする。


劇場版とビデオ版の違い

・劇場版はホームヘルパーとして家に来た人など無関係な人ばかり巻き込まれる。ビデオ版にも家庭教師として来ただけなど無関係な人はいるが、伽倻子の夫や愛する先生など関係の近い人物の話もある。

・伽倻子の階段降りはどっちにもあるのだが劇場版は刑事3人に向かって、ビデオ版は愛する小林先生のもとへ。ビデオ版のほうが執着が見えたからか怖く感じた。

・劇場版の俊雄は白塗りでいろんな場所に出没するため人間でないのが明らか。エレベーターで上がるときにこっちをずっと見てるのはシュール。ビデオ版の俊雄は口をまん丸にあけたりミャーといったり不気味なのだが、見た目は生きている子どものよう。

・劇場版ではあああぁああを聞きすぎて慣れる、ビデオ版ではちょっと聞こえて耳を済ますと確かに聞こえるという感じが怖かった。


劇場版の魅力

・布団の中から、ベッドの横に俊雄、上から伽倻子などインパクトのあるシーンが多い

・呪いに巻き込まれるのはホームヘルパーとして家に来た人、肝試しで家に入った女子高生、事件の捜査をしている刑事の娘など、伽倻子と無関係の人ばかりで呪いの理不尽さが際立つ

・メイキング映像の俊雄がかわいい


ビデオ版の魅力

・短編の時系列はバラバラだが全体が一本の話としてきれいにまとまっている。話の間に想像の余地があるため怖さが深まる。

栗山千明がかわいい

・伽倻子の夫である剛雄の狂気がわかる。全ての元凶はこいつ。電話ボックスで肉塊を持ち「先生赤ちゃん生まれましたよ、あ、これ女の子ですねえ」と言うシーンは衝撃。

・伽倻子の小林先生への熱狂的な愛がわかる

・家に入った人が伽倻子っぽくなったり周りの人が狂っていったり、呪いが人から人へ感染して広がっていく感じが怖い。笑いながら人形を抱えてゆらゆら揺れ畳に髪がパシパシ。

・伽倻子が四つん這いで学校の廊下を走ったりクラスメートが急にみんな消えたりツッコミどころが多い。雨の中の校庭で大量の伽椰子が白いワンピースでたたずんでいるのは怖いのかおもしろいのか。


魅力をより多くあげていることからもわかるように、自分にはビデオ版のほうがおもしろかった。呪怨シリーズを全部制覇するつもりの人にはビデオ版から見ること、時間がなくてどちらか一つを見たいという人にはビデオ版を見ることをおすすめする。