会席料理を食べてきた

会席料理とは宴会や会食で用いられるコース形式の日本料理のことである。料亭や宴席などで出されるもので品数も多い。刺し身、煮物、揚げ物なとが順番に運ばれてきて最後に飯と汁物がくる。

 

ちなみに同じ読み方の懐石料理は茶室でいただく軽めの食事である。茶をおいしく飲むための料理で基本は一汁三菜。飯と汁は最初に提供されるらしい。

 

量の少ないコース料理を懐石料理と呼ぶこともあるそうなので、カイセキリョウリと聞いただけでご馳走だと思いこむとがっかりするかもしれない。

 

今回自分が食べたのは会席料理のほう。梅酒、枝豆豆腐、帆立のジュレ掛け、鱧湯引き、太刀魚焼き、刺し身、牛ステーキ、冷製茶碗蒸し、茄子挟み揚げ、すまし汁、鮎ご飯、果物が出てきた。

 

机の上には献立表が置かれていたのだが、見たことのない食材や普通には読めない漢字が書かれていたので、スマホでググったり店員に聞いたりしながら食べた。漢字で書くことによって逆にわからないものもあったり。

 

初めて食べたのは順才とはす芋の茎。

 

順才はジュレに混ざっててなんかヌルヌルしてるものだった。淡水の沼や池に生息している水草らしい。

 

はす芋の茎はスポンジ状に小さな穴がたくさんある白いシャキシャキとした食感のもの。はす芋は里芋の仲間で茎を食べるために作られている品種だとか。

 

漢字が読めなかったものは飛龍頭、木耳、烏賊。

 

飛龍頭は「ひりょうず」と読む。くずした豆腐に山芋や卵や野菜などを混ぜ込んで油で揚げたもので、がんもどきのこと。ポルトガル語のフィリョースに作り方がよく似ていたから読み方の似ている漢字で表して飛龍頭と呼ばれるようになったという説がある。漢字のイメージでもっとごちそうだと思ってたのでちょっと騙された気分に。

 

木耳は「きくらげ」と読む。木に生える耳のような形をしたきのこだから木耳。海のクラゲのような食感だからきくらげと言うらしい。由来はわかるが、漢字と読み方が一致してないんだから欲張らずどちらかに合わせればいいのでは。

 

烏賊はイカのこと。読み方がキラキラネームの類だしなぜ海の生物なのに陸のカラスなのか。一説によると死んだふりをして海面に浮かんでいるイカをカラスが突っつきにきたところ、イカが突然カラスを絡めとって海の中に引きずり込んでしまった、という話から「烏」を襲う「賊」で「烏賊」になったとか。そんなばかな。もしそんな場面を見たら恐怖で夜しか眠れなくなってしまう。

 

帆立(ホタテ)、伊佐木(伊佐木)は読めないことはないが当て字っぽい。ぱっと見てどんな食べ物かわからなかった。漢字じゃなくてカタカナで書かれていたらすぐわかったのに。

 

一皿ずつ運ばれてきて食べ終わると次のが運ばれてくる。一皿の量は少ないが時間をかけて食べるのでけっこうお腹いっぱいになった。一時間半が経過していた。

 

物価高の影響かコース料金は高くなったのに5年前よりも感動がなかったのが残念。普段は食べないものや家では作らない料理が食べられたのでよかったと思う。