賃貸物件を借りるのに未知の費用がかかりすぎる問題

賃貸物件を探しているのだが、民間の不動産会社に初期費用の見積もりをもらったところ予想外にお金がかかるのに驚いた。別に賃貸物件に住むのが初めてというわけではない。大学生のときに大学生協で申し込んだマンションに住んでいたので家賃以外に敷金、礼金、管理費(共益費)、駐車場代がかかることくらいは知っている。まあこのときは敷金礼金0円だったが。今回の見積もりでは初めて聞いた費用が大量に追加されていた。


まず仲介手数料。大学生協では0円だった。民間なので多少取られることは覚悟していたが、家賃の1ヶ月ぶんも請求されるとは思わなかった。高すぎないか。最近は物件をネットで探してから不動産会社に連絡をとるので、仲介会社がやることといえばサイトの更新と内見の付き添いくらいである。ちなみに宅地建物取引法で仲介手数料はオーナーと借り主合わせて家賃の1ヶ月ぶんが限度であり、承諾を得ているとき以外は一方から取れるのは0.5 ヶ月ぶんが限度とされている。なのにほとんどの大手不動産会社はそんな法律があることは知らせずあたりまえのような顔で1ヶ月ぶん取ろうとしてくる。ひどいもんだ。


家賃保証会社利用料というものは初めて知った。これは借り主が家賃保証会社に支払うお金のことである。なぜオーナーや管理会社が定期的に家賃を受け取るための保険に借り主が100%金を出さないといけないのか。借りる側は余分に金を出すうえに家賃の取り立てに来られる危険に怯えるとデメリットしかない。しかも初回に家賃の50%、毎月家賃の1%、更新料が毎年1万円と金額も高い。なかにはもっと高い保証会社もある。


家賃が入ってこないのが心配なら1年分前払いにして退去時に返金するようにすればいいのに。それができない人だけ家賃保証会社に入ってもらえばいい。そもそも家賃を払わない人はとっとと追い出してしまえばいいのだ。電気だって水道だって金を払わなければ止められる。法律で借り主は守られているといっても、契約書にはっきり書かれており双方が同意しているなら有効になるのではないか。不動産会社は特約ということで余分な費用を盛り込んだ契約書を作り、それにハンコを押していたら同意ということにしてお金をとりまくっているんだから。


法律のせいでオーナーや管理会社が家賃を滞納している人を追い出すことが困難になっているのなら、さっさと法改正してほしい。家賃滞納の不足分を補うために家賃が値上げされたりすることもあるので、家賃滞納者は貸主だけでなくちゃんと家賃を払っている借り主からみても迷惑である。一部の悪質な家賃滞納者のために借り主全員が家賃保証会社に入ることを求められるようになったらしいし。借り主が3ヶ月以上の滞納があるのに払わず留まり続けようとする場合は、敷金を使って鍵交換して引っ越し業者に荷物を運び出してもらい、強制退去させられるようにすればいいと思う。


お金があるのに家賃を払おうとしない人は厳しく取り締まるべきだが、健康上の理由で働けないとか働いても給料が安すぎて家賃を払えないという人もいる。そういう人たちをホームレスにしないために公営住宅がある。だが公営住宅は不足しており地域によっては100倍以上の倍率だとか。足りない公営住宅を補うために公務員宿舎を貸し出すとか、増えている空き家を管理することと引き換えに格安で住めるようにするとか対応が必要だと思う。


大学生のときは鍵交換手数料やクリーニング費用を請求されることはなかった。入居したらすぐに部屋にカーペットを敷き、出ていくときに水回りも含めしっかりと掃除したので、敷金0円だったが退去時費用は1円も請求されなかった。だが今回の初期費用の見積もりでは鍵交換手数料とクリーニング費が上乗せされていた。国土交通省ガイドラインではどちらも貸主が払うべきとなっているのに。ちなみに原状回復の費用で借り主の負担となるのは故意や過失で傷つけたところのみとなっている。


更新の事務手数料が1万円かかるというのも初耳だった。事務手数料ってなに?賃貸契約をそのまま継続するのなら契約書の日付を変えるだけであり、そんなに費用も手間もかかるとは思えない。それに古くなった賃貸物件に同じ家賃で住み続けてくれることは貸主にとってメリットではないのか。マナーが悪くご近所トラブルが絶えない借り主は別かもしれないが。そうでないなら新しく借り主を探すほうが面倒な気がする。空室率が低い物件でも入居者回転率が高い物件のオーナーは部屋の原状回復費用や仲介手数料で損をするので厳しいと聞いたことがあるし。


民間の不動産会社の評判を見ていると、不必要なオプションサービスに強制加入させられたとか、入居後に設備が壊れて連絡してもなかなか対応してくれないとか、退去時に原状回復費用として高額の請求をされたとか悪質なものばかりで気分が悪くなる。賃貸物件を探すのは楽しかったが不動産会社選びと費用の交渉が超ストレス。


どこかに良心的な不動産会社はないのかと検索しまくっていたところ、国土交通省所管の独立行政法人都市開再生機構が管理しているUR賃貸住宅の存在を知る。UR賃貸住宅礼金・仲介手数料・更新料・保証人ナシで、収入が家賃の4倍あるか貯金が家賃の100倍あるなら家賃保証会社に金を払う必要もなく契約できる。さらに年単位で家賃を前払いすれば割引までしてくれるらしい。めっちゃいいと思ってさっそく探してみたが自分の住む地方にUR賃貸物件は一件もなかった。田舎にもUR賃貸住宅がはやく広がってほしい。


賃貸物件の費用についてはもっと細かいところまで法律できっちり定めてほしいと思う。借り主に有利なのは家賃滞納したときに追い出されにくいくらいで、それ以外はまだまだ貸主が有利である。賃貸物件から別の賃貸物件に住み替えるときに、新居を決めてから旧居の解約をすると必ず二重家賃を払わないといけなくなるというのもおかしい。解約予告は1ヶ月前じゃないといけないのに申込みしてから家賃発生するのは2週間後って…それなら解約予告するのを2週間前でOKにするか、家賃発生する日を1ヶ月後にするかのどちらかに法律で統一してほしい。


現状ではガイドラインは法律ではないんだからと全く従う気のない不動産会社ばかりである。法律に反してなければなにをしてもいいとでも思っているのか。不動産会社どうしで協定でも結んでいるのか、見積もりも示し合わせたかのように同じ項目を並べていたりする。みんなが請求している費用だからと当然のように金を奪おうとしてくるのはやめてほしい。慣習だからってガイドラインより優先されていいはずがない。そもそも家賃保証会社なんて昔はなかった。みんな払っていると不動産会社に都合のいい常識を作られてしまうのが怖い。賃貸物件は持ち家のないすべての人は契約せざるを得ないものであり、生活にも深く関わっている。一日でも早く真っ当な借り主が守られるような法律が作られることを望む。

個人情報を大切にしすぎる社会は面倒くさい

個人情報保護法が2005年に施行された。それがきっかけかどうかはわからないが、個人情報についていろいろ言われることが増えてきた。それとともに昔と今で変わってきたことかある。


昔は芸能人の住所や連絡先が雑誌に載っていたらしいが今はなくなった。代わりに芸能人の名前をインターネットで検索するとプロフィールや芸歴などが簡単にわかる。


ハローページに個人の電話番号を載せる人が少なくなり、申し込みした人だけに配布されるように。2021年10月以降に発行・配布する最終版をもってハローページの終了が決まった。


人が亡くなっても新聞に掲載されることが少なくなってきた。最近は葬式に家族以外を呼ぶことも少なくなっているため、近所の人が気づかないうちに亡くなっていたということがある。


学校の連絡網がLINEやメールの一斉送信になった。LINEやメールなら相手の不在に関係なく連絡ができるし、リレーのように電話をつないでいくよりも早く簡単に情報共有できるのがいい。


表札を出さない家が増えた。表札を出している人で賃貸は25%、持ち家は77%。持ち家は郵便の誤配達を防ぐために名字だけ出している人が多いらしい。


スポーツジムの受付で知り合いが今ジムに来ているかどうかを聞いたら、個人情報ですからと教えてくれない。ちなみに聞いた人もそのジムの会員である。


自分の健康診断の結果を電話では教えてくれない。電話では本人確認ができないからと。自分の健診結果の画像を見るためにはかなり面倒な手続きをしなければならず、費用もかかる。


など


個人情報を守るために、誰でも見られるところで個人情報をオープンにすることは少なくなってきた。ネットでも実名を使ったり顔出しをすることはリスクがあると言われている。自分も不必要な個人情報は出さないように気をつけて生活している。しかしGoogleなどのアプリには気がついたら検索履歴や位置情報を集められている。


インターネットで買い物をしたり、チケットをとったり、転職活動をしたりとサイトを利用するときには名前、住所、電話番号、メールアドレスなどを必ず登録する。まあ配達されたものを受け取ったり連絡を受けたりするために必要なので仕方ない場合もあるが、これいる?というような情報を求められることもある。あまりいい気はしない。


特に官公庁は個人情報を集めまくりである。名前、住所、電話番号はもちろん世帯構成、収入、健康保険の種類、年金の支払額など。福祉課や健康課は実家の場所、結婚相手の職業、子どもの入園先、食生活などの情報を集めることも。それらの情報は行政サービスを提供したり税金を集めるのに使われることになっているが、ちゃんと利用されているのか怪しいところもある。


例えば国勢調査で勤務先の会社名を書かせる理由がわからない。業種や職種を書くのならわかるがなぜ会社名?会社名からはどんな会社でどんな仕事をしているかわからないと思うのだが。わざわざ会社名を一つ一つネット検索して調べているとも思えないし、ホームページのない会社もある。これがブラック企業摘発のための調査ならわかるが。


企業や官公庁がネット上で個人情報を取り扱うことが増えたせいか、しばしば個人情報流出がニュースになる。通信教育の大手会社が住所や電話番号を流出させたお詫びに500円の図書カードを送ってきたとか、婚活サイトの会社が免許証の画像を流出させたとか。謝って済む問題ではない。派遣社員が金のために個人情報を売ったっていうのがひどいし、免許証の画像をなぜ10年も保存しているのか。個人情報を集めるのはいいがちゃんと管理してほしい。


個人情報保護法は個人情報を守りながら有効活用することを目的としている。そもそも個人情報とは特定の個人を識別できる情報のことである。年齢や性別や持病など単体ではできなくても、組み合わせることで特定できるものも個人情報だと学んだ。


だがこれなら個人がわかっている状況でその人が今どこにいるかとか年収はいくらかとか口座情報とかクレジットカードの番号は個人情報にならない。クレジットカード番号だけが流出しても第三者に勝手にネットでの買い物に使われる可能性があるのに。


よく似たものでプライバシーという言葉がある。プライバシーは個人の隠しておきたい私的な情報を守る権利のこと。結婚しているどうかや子どもの人数、性生活などがそれにあたる。個人的には勤め先や職業もプライバシーだと思う。


このプライバシーと個人情報がごっちゃになっているところがある気がする。自分が知られたくないことを個人情報だと言ってみたり。まあ私的なことも個人の情報には違いないのだが。


個人情報を自分から人に伝えるのはよくても、他人が断りなく自分の情報を伝えていると嫌な気持ちになることがある。気持ちの問題だけでなく、それによって陰口を言われたり変な噂を広められたりと不利益になることもある。


法律に関わらず、個人の情報を大切にするということがこれからの社会には求められるだろう。しかしそれによって生活が不便になるのはよくない。個人情報に縛られて病院まで行かないと病名を教えてくれないとか、自分の健康診断の画像が見られないとかいうのはおかしいと思う。個人情報を他人に知らせることは防ぎつつ、自分の情報は自由に見られるような環境を整えていけばいいと思った。

日焼けをなめていた

久しぶりに日焼けをした。8月の晴れた日に自転車で半袖のまま3,4時間ほど走り回っていたからだ。前日に毛虫に刺され腕に湿疹ができていため痒かったこともあり、長袖を着たくないと思ったことからこのような行動をとってしまった。今は後悔している。


なぜかというと日焼けをした後の腕が真っ赤になってヒリヒリと痛くなったから。今まで感じたことのない痛みにこれはヤバイと思って家に帰ってすぐに保冷剤で冷やす。風呂では冷水につけたりもしていたが、3日間くらいは日焼けしたところが熱っぽかった。1週間後にはうっすらと水疱ができたあと薄皮がむけた。


赤くなったり痛みが出たり皮が剥けたり。これらは火傷の症状のようである。調べてみると、日焼けで火傷することもあるらしい。怖すぎである。もうちょっと長い間直射日光を浴びていたらさらに重症だったかもしれない。 


日焼けには大きくわけて2種類あるらしい。1つは肌が赤くなって皮が剥けたりするが元の白い色に戻る、もう1つは肌が黒くなるだけ。肌が赤くなるのは肌の白さを保てるという点では魅力的だが、肌のダメージは大きいらしい。肌が黒くなるのはメラニンによって紫外線を防御しているからで、色黒の人はシミができにくく皮膚がんにもなりにくいんだとか。


このメラニンが作られやすいタイプと作られにくいタイプの人がいる。小学生の時よくプールに行っていたが日焼け止めを塗らなくても肌が黒くなるだけで痛みはなかったので、自分は前者のタイプだと思っていた。肌が赤くなってヒリヒリし皮が剥けたのは初めての経験である。体質が変わったのか?と思ったが皮が剥けた後の肌を見てみるとしっかり黒くなっている。おそらく社会人になってから長らくインドア生活をおくっていたため、メラニンが少なくなって日焼けに耐性がなくなっていたのだろう。


日焼けには紫外線量が関係しているらしい。気象庁のデータによると紫外線量が1年で最も多い季節が7月と8月。そして1日で最も多い時間帯が11〜13 時である。自分は今回BESTな紫外線を浴びてしまったということだ。


自分が小学生の時より紫外線量が増えているのも日焼けがひどかった原因かもしれない。地表に届く紫外線量は観測を始めた1990年から年々増えているらしい。これからはもっと日焼け対策をしっかりとしていかなければならないだろう。


日焼け対策は美容のため肌を黒くしないというだけではなく、火傷しないために必要だということがわかった。これからは油断せずに長袖を着たりアームカバーをつけたりするなどして日焼け対策をしていきたい。

看護師のイメージって

看護師は白衣の天使とか癒し系職業ナンバーワンとかきくとモヤっとする。なぜなら看護師は強さとたくましさを兼ね備えた選ばれし者ができる仕事だと自分は思っているからだ。


看護師の仕事はきつい、汚い、危険の3Kだと言われている。まず患者の体位変換や移乗は腰を痛める可能性のある力仕事である。入院施設のある大病院なら365日24 時間体制なので看護師は夜勤ありの2交代か3交代で働いている。またミスが患者の命に直結する仕事なのでずっと気が抜けない。だから肉体的にも精神的にもきつい。


看護師の仕事には排泄の介助がある。入院している人の中にはベッドから自力で起き上がれない人もいる。そういう人はベッド上に便器をおいて用を足したりするので、看護師は陰部とお尻をふいたり便器を片付けたりする。なかには便秘がひどい人もいる。そういう場合は肛門にぬるま湯をいれる浣腸をしたり、指をいれて掻き出す摘便をしたりする。排泄物に触れることがある、だから汚い。


病院にはいろいろな感染症にかかった人が集まり、看護師は仕事で患者に接触するため感染する可能性が高い。感染症はマスクをしていれば防げるものばかりではない。手袋やエプロンをして患者の体液に触れることないように気をつけていても破れることもあるし、針刺し事故は防げない。血液に触れてしまうとエイズやB型・C型肝炎などの重大な感染症にかかる可能性がある。だから危険。


自分の知り合いにも看護師が何人かいるのだが、仕事が大変なためかきつい性格の人がいる。一見優しい笑顔で穏やかそうに見えても芯は強い看護師が多い気がする。


実習のときに目撃した看護師は歩くのがめちゃくちゃ早い。時間に追われることが多いためか話すときもそれで?次は?と急かされている感じ。ミスをした時に怒鳴られはしなかったがなぜそうなったの?予習してなかったの?と淡々と責められる感じがきつかった。まあ全ての看護師にあてはまるわけではないが。


看護師のイメージにはナイチンゲールも関係している。近代看護の祖と言われているナイチンゲールは、クリミア戦争で敵・味方の分け隔てなく負傷兵たちを看護したためクリミアの天使と呼ばれている。ナイチンゲールのやったことで広く知られているのがこれで、ランプを持って夜回りする絵が有名なので、献身的に尽くした人というイメージが強い。


しかしそれは彼女のしたことのたった一部である。ナイチンゲールは数多くの著書を残しており、現場で看護師としてというよりは統計学者や病院長、教育者として働いたことのほうが多かった。看護とは生活を整えて患者の自然治癒力の発動を助けることだと定義したのがナイチンゲールである。彼女は負傷兵の死亡原因が病院の衛生管理にあることを明らかにし、そのことを国会議員に理解してもらって病院の環境を改善し、負傷兵の死亡率を劇的に引き下げたすごい人である。


医療ドラマでは看護師が医師の助手であるかのように描かれることが多いが、看護師の本来の仕事は患者が日常生活をおくれるように支援することである。医師の仕事は病気や怪我を治療すること。その治療をサポートするのも看護師の仕事の一つなので間違ってはいないのだが、そこばかりクローズアップされるのは違和感がある。


看護師は医師がいないと医療行為ができないというのもイメージに関係している気がする。ドラマの看護師は先生!といつも医師に確認しているが、それは法律で決められているから。看護師は医師の指示のもとでしか医療行為を行えないとされている。ベテラン看護師なら医師よりも知識が豊富な人も多く自分で判断できないことはないのだが、医師の指示がないと法律違反になるためそうしているだけなのである。


そんな看護師は職に困ることもない。コード・ブルーの冴島看護師が「クビにしたければいつでもどうぞ、看護師は引く手あまただから全然困りませんが」と言っていたがまさにその通りである。看護学科では看護師になる人は就職率100%だと言っていたし、過疎地域でも診療所のあるところなら仕事がある。全国どこでも働けてクビになってもすぐ次を見つけられるというのは強い。


このように見ていくと看護師は白衣の天使というイメージからはズレがある。看護師が主人公のドラマのタイトルになっていた白衣の戦士のほうがイメージに合っている気がする。自分が看護師をするのはめちゃくちゃ厳しいと思うので、看護師として働いている人たちを尊敬している。

漫画の帯が邪魔になること

漫画の帯はすぐに捨てる派である。なぜなら読むときに邪魔になるから。本棚に入れるときに帯どうしが引っかかってカバーが痛むのも問題である。自分が買った漫画の帯は即処分するが、人から借りた漫画に帯がついているときは傷めないように気をつかわなければならない。


漫画についている帯の99.9%は宣伝である。漫画の宣伝だけではなく関連グッズやイベントの宣伝をしていることも。たまに読者プレゼントの応募券がついているような実用性のある帯もある。


帯のほとんどは漫画を売るためにあるのだろうが、帯の内容が本編に邪魔になることもある。〇〇万部突破とかアニメ化とかは別にいい。著名人が絶賛しているというのは微妙である。


球漫画にプロ野球選手がコメントを書いている帯はへぇーそうなんだと思うだけで評価は上がりも下がりもしなかった。あまり好きではない芸能人が絶賛しているという帯はちょっと評価が下がった。ホリエモン絶賛と書かれている帯はなんとなく金の臭いがするためかなり評価が下がった。


せつないとか泣けるとか書いているのも冷めた目で見てしまうためよくない。最大の危機とかいうのも大したことないことあるし。というかアオリが大きいと期待をしすぎてしまうので、がっかりして余計に評価が悪くなる気がする。


まあ帯にもいろいろあるらしく、初版本にしかついてない帯とか本編の内容とうまくリンクしている帯とかとっておきたいと思うものもあるらしいが。自分はまだそんな帯に出会ったことはない。


と思っていたらつい最近ネットで買った集英社競技ダンス漫画の6巻にステキな帯がついていた。「今日こそ示そう…! 僕が第一の男であると…!」という本編のセリフを抜粋した帯である。前回の競技ダンス大会で3位だったキャラが観客席からの第三の男という声をきいて言ったセリフでかなりかっこいい。しかもそのキャラが表紙でばっちりキメている。この帯は気にいったので漫画に挟んでとってある。


漫画の帯は邪魔になることが多いが、たまにいいと思えるものに出会えることもある。帯を他の漫画に付け替える遊びもできるので、おもしろい帯を探し求めてみるのもいいと思った。

ウォシュレットが調子悪い

最近、家のトイレのウォシュレットの調子が悪い。ちょっと前からボタンが反応しにくいくらいの不具合はあったが、ここ数日の不具合はかなりひどい。以下に箇条書きで記す。


流すボタンを押したとき何の反応もない。当然水も流れないので、直接トイレのレバーを回すしかない。


便座に座ったとき便器をオート洗浄するように設定しているが、ノズルの向きが狂っているのかときどきお尻に水がかかる。


便座を温めるように設定しており温度も変えていないのに、座ったときヒヤッと感じることがある。節電に設定しているわけでもないのに。


いつもどおり便座に座って用を足しているときにボタンを押さないと動かないはずのお尻洗浄が勝手にスタートする。止まるボタンを押すと止まったのでそのまま便座に座っていると、約30秒後にまたお尻洗浄がスタートする。ボタンには触れてないしセンサーで動く機能でもないのにどういうこと…。


家のウォシュレットは今年で9年目になる。ウォシュレットの寿命は10 年と聞いていたが、ウチのやつはそろそろ寿命なのかもしれない。不具合が多すぎるので、修理するよりも新しいものを買ったほうが良さそうだ。ネットで探してみると基本施行が含まれているものといないもので1〜3万円ほど値段が違う。


節約のため自分でウォシュレットを取り替えてみるのもいいかもしれない。初めてウォシュレットをトイレに取り付けるのは素人では難しそうだが、一度取り付けたウォシュレットを新しいものに取り替えるのをなんとかできそうな気がする。次のウォシュレットに期待したい。

久しぶりに『幸福喫茶3丁目』を読み返した感想

幸福喫茶3丁目」は全15巻の少女マンガである。2005~2009年に花とゆめで連載されていた。そして2019年に完結した後の話を描いた「幸福喫茶3丁目2番地」が発売された。まさか10年後におまけの新刊が出るなんて思ってなかったので、本屋で偶然見つけたときはびっくりした。すぐに買って帰って読み、全15 巻も読み返したのでその感想を書いておく。


母が再婚して一人暮らしを始めた潤が自分の居場所を見つけるために喫茶店でバイトを始めるのが第1話。全体を通して主人公の家族の他にもいろんな家族が描かれていた。母に捨てられ義父に育てられた息子、共働きの両親を待って夕飯を食べようとする子ども、親の離婚のため離れ離れで暮らすことになった兄と妹、父親が再婚して義理の母+腹違いの妹と暮らす兄弟とか。


文字にしてみると重いテーマばかりで雰囲気も暗いような気がしてくるが、ギャグが多いためか全くそんなことはない。潤の義父は潤に嫌われたと思って落ち込んだり、進路のアドバイスをしにやってきたりする。進藤さんの育ての親である松本店長は自分に迷惑をかけないようにする進藤に何でも一人でやろうとしなくていいと声をかける。安部川兄弟の義母は血のつながりのない兄弟に気まずさを感じさせることなくつき合っている。


などなど尊敬できる大人がほとんどである。だから10年前の自分は納得できない理由で潤たちを傷つける桜庭社長や萩原さんはめちゃくちゃ嫌いだった。今になってみると誰でもすぐ信じる潤を見て虫唾が走るとか、父親の死の原因を作ったことを忘れてニコニコ笑うのが許せないとか気持ちはわからないでもないが、やっぱり好きにはなれない。


ちょこちょこ挟まれるギャグやコントがおもしろい。自分の笑いのツボにはまったのは、あめんぼあかいなあいうえお、腰は男の命だぞ、オット手が滑ッタ、ラブラブボンバー…クラッシュ、あたまツルツル、笑ってねーよ(笑)、2回言った、セクシーダイナマイツ、俺は猫派だ(混乱中)。潤とさくらの組み立て体操や潤とミツカちゃんのカップルのようなノリもいい。


名言といってもいいようなステキな言葉もいろいろある。幸せなんて自分でつかむもの、遠慮してたら仲良くなんてなれない、名前は親からもらうもので体の次に大事なもの、悲しいことを消すのが無理なら楽しいことで上書きすればいい、なにかを始めるのに遅すぎることなんてない、血のつながりだけが家族じゃない、とか。


なんとなく好きなシーンもある。勉強を教えてくださいという潤に進藤さんと一郎が最初からそう言えっつーの、進藤さんがパティシエになった理由を聞かれて俺もアイツ(店長)みたいにマホウが使えるようになってみたいって思ったからだ、兄弟っていいもんなんだろうなという進藤さんに潤と一郎が私達が俺らがいるじゃないっすか。


潤はニコニコヘラヘラしているイメージが強いが、ケンカをふっかけてきた安部川兄弟とか嫌がせにきた桜庭にちゃんと怒れるところがいい。進藤さんの産みの母親に会いに行く理由をあたしの消化不良を治すためだけですと言っていたのも好感持てる。作中では泣いたのは4回。自分を捨てた母親の夢を見て怖いという進藤さんの気持ちを察して泣いていた印象が強い。潤と進藤さんはお互いに弱みをみせながら支え合ってきたので、最終的に結ばれるのには納得だった。潤は主要男キャラ6人のうち4人から好意を寄せられるという驚異のモテ率をほこっていたが、安部川弟をラブじゃなくライクとちゃんと振ったのはよかった。


進藤さんは、照れる前にしかめっ面になったり、女っぽいからと咲月という名前を隠したり、クモを怖がったりとかわいい面が多い。ノンスマイル接客とか普段は仏頂面なのにたまに笑ったりするところがギャップ萌え。子どものころからわりと苦労人であり、説教したり煽りに冷静に対処したり20歳とは思えないほど大人びている。親父と呼べる店長や潤や一郎に出会い、自分を置いていった母親のことを受け止められるようになってよかったと思う。ちょっと走っただけでゼーゼーいってたのに扉絵で腹筋が割れているのはツッコミどころ。


一郎くんは突然眠ってしまい食べ物を口に入れると目覚めるという体質。漫画だとギャグで流されていたがリアルにこの体質だと日常生活に苦労しそう。進藤さんとの掛け合いがおもしろい。初めはくせっ毛だったがストレートパーマをかけた。瓜二つの父親がボヌールに来た時に自分の気持ちを伝える話が好き。潤にハグしたり好きだと言ったりしていたがスルーされ続け、最終話では進藤さんのところに行くようにはっぱをかけた。むくわれないキャラだが、2番地で潤も進藤さんも好きだとわかったのでいい友人ポジションでい続けてほしい。


全体的にはキャラもストーリーも好きなのだが、年をとったせいか時代の流れか今読むと気になってしまう描写もあった。1250円のケーキを500円しか持ってきてない子どもに渡したり、迷子になっている子どもにケーキを無料で渡したりするのはいい話だが完全に赤字であり店が潰れないか心配。子どもが甘いものをたくさん食べていると虫歯や肥満が気になる。休業の張り紙や、入店料をとられるという噂を流す営業妨害は悪質すぎる。喫茶店の店内でタバコを吸うのは禁止にしてほしい。劇の感想で女装王子がちゃんと女の子好きでよかったと言っていたが別に男の子が好きでもいいじゃないか。


逆に昔は悪い印象だったが今読み返してみるとよい印象になったものもある。昔は急に暗い雰囲気になった12巻以降のストーリーが好きではなかったが、改めて読むと完結までの流れがちゃんとできていることに気づいた。10巻からなにか起こりそうな不穏な空気はあったし、潤の過去もちょこちょこ匂わせていたし、駆け足ではあったが潤父と進藤父母の話を全て回収してた。


謎のままだったのは店長の過去くらいだが、これは敢えて描かなかったのだろうと思う。進藤さんが奴がいくつでどんなツラしてようがアイツはアイツだと言ってるのが全て。家族に憧れていた、メガネを外さない、膝の関節痛持ち、颯季という中学生時代の友人のおかげで息子たちとめぐり会えた、地味だったが金髪に染めた、国籍不明のエセ外国人のような友人あり、憎しみにとらわれ誰かを傷つけるために生きるようになっていたかも、などの情報から店長の過去を想像してみる。


店長=松本南吉は物心ついたころには海外の紛争地帯で戦場に武器を運ぶ少年兵として働かされていた。そのとき爆破で飛んできた破片で膝と目の近くに傷を負い、ストレスで髪の色素も抜ける。このときの傷を隠すためにメガネをかけ髪を染めるようになった。数年後、戦争が終わり日本の施設に引き取られる。そこで親が金のために自分を捨てていたことを知り、親をうらんで復讐を考えるように。そのころサツキと出会う。サツキも同じ施設の子で話しているうちに仲良くなる。親に復讐するのではなく誰よりも幸せになって見返してやるというサツキの言葉に共感し、復讐する気がなくなる。施設にいるあいだはサツキと兄弟のように過ごしていたが、18歳になり施設を出て離れ離れに。店を持ち独立した店長は自分が幸せなのはサツキと家族のように過ごしていたときだったことに気づき、家族がほしいと思うように。自分の通っていた施設を訪れたときにサツキと同じ名前だった進藤さんと目が合い、引き取って育てることにした。


こんな過去は重すぎてこの作品の世界観には合わないのであえて描かれなかったんじゃないかと思う。店長は日本人でなく海外で生活していたからエセ外国人のような友人がいるのではないか、幼いとき食べられなかった反動で甘いものが大好きになりお菓子作りも得意だったからケーキ職人になったのではないか。あくまで勝手な妄想である。

 
ボヌール=幸せという喫茶店を生み出し、進藤さんを育て、一郎や潤たちが集まるすてきな場所を作り出した店長が一番すごい人だと今は思う。店長も含めて個人的にはとてもおもしろい漫画だと思うので、読んだことない人には全力でおすすめしたい。