蚊にかまれてもかゆくならない方法を発見した

夏になると急に蚊が増える。やつらはどこからともなく現れて腕や足を刺し、血を吸ってかゆみを残し去っていく。かゆいのは蚊が血を吸う時に注入する唾液によって、アレルギー反応が起こるからだそうだ。自分が蚊を嫌う理由は血を吸われるからではなく、かゆみを残していくからだ。かゆみでイライラして集中力がなくなったり夜眠りにくくなったりすることもある。

 

そんな蚊にかまれてもかゆくならない方法を発見した。それは最後まで蚊に血を吸わせることだ。ある日部屋で読書をしていて、手首に蚊が止まっているのに気がつかなかった。そしてしばらく血を吸われ続けた後に蚊を叩き潰すと、かなりの出血があった。おそらく十分に蚊が血を吸った後だったのだろう。これはかなりかゆくなるなと思っていたが、不思議なことにほとんど腫れずかゆみもなかった。

 

蚊は血を吸う時に唾液を注入するが、最後まで血を吸うと注入した唾液も一緒に吸うことになる。そのため唾液による腫れやかゆみがほとんどなかったのだろう。だからといって最後まで血を吸わせるのもなかなか難しい。我慢できず手足を動かせば逃げてしまうし、知らないうちにかまれていてかゆくなることも多い。やはり蚊を寄せつけない対策をするのがベストだ。

 

周囲に草や木が多く家の中に蚊が多いため、蚊に対するありとあらゆる対策をしている。網戸には蚊よけのスプレーを吹きかけ、玄関前には蚊取り線香を置き、部屋には蚊を落とすためのアースジェットを備えている。最近の蚊は部屋の中にいても、ほとんど姿を見せることがない。しかし昼寝をしているといつのまにか刺されている。おそらく死角にひそんでいて、血を吸う時だけ姿を見せるのだろう。

 

その時に手で叩き潰そうとしてもすぐに見えない所に逃げてしまい、なかなか倒すことができない。そこでアースジェットの出番だ。蚊の姿が見えたらそこいら一帯に吹きかける。すると蚊が弱ってフラフラと飛ぶようになるので、そこを仕留めるというわけだ。アースジェットなどの殺虫剤に含まれているピレスロイドという成分は、虫には有害だが哺乳類には無害であるらしい。といってもあまりよい臭いではないし、壁や床に吹きかけるとベタつくので、あまり多用はしたくない。

 

蚊は部屋を暗くすると出てくることが多い。夜眠っている時に蚊が耳のすぐ近くを飛ぶと、すぐに目が覚める。周りがうるさくても、少々の地震が起きても目覚めないくらい寝つきのよいタイプだが、蚊のプーンという音だけは一発で目が覚める。おそらく本能的に身を守るために目が覚めるのだと思う。ばあちゃんも蚊の音に気がつくらしいので、年をとっても聞こえやすい音なのだろう。

 

これだけ効果的なら蚊の音を利用した目覚まし時計を作れば売れるのではないか、そう思って調べると既に発売されていた。モスキートアラームという蚊の羽音がアラームになっているアプリもあるようだ。朝からよい気分では目覚められないが、すぐに起きられるのは確実だろう。

 

夜、安眠するためには蚊帳を使用するとよい。最近の家なら壁にフックや金具を刺すのは抵抗があるが、昔ながらの長押(なげし)や鴨居(かもい)がある家ならそれらを利用して蚊帳を吊り下げるのがベストだ。蚊帳の中にいれば、安心して夜を過ごすことができる。もし蚊帳の中に蚊が入ってしまっても、囲まれた空間なので蚊を追いつめて仕留めやすい。蚊帳があれば窓を思いっきり開けて扇風機をつけて寝ることもできる。扇風機の風の中で飛行能力の低い蚊は飛ぶことができない。これらを駆使して夏と蚊を乗り切っていこうではないか。