ATMにひそむ恐怖というと、ホラー映画のように通帳を入れるところから手が出てきたとか、お札を取り出すところからピエロが声をかけてくるとかをイメージするかもしれない。だが今回語りたいのはそういうものではない、もっと現実的な恐怖だ。
現実的な恐怖とはもちろん詐欺である。自分が汗水流して稼いだお金が無くなること以上に怖いことはない。振り込まれた給料を引き出すためにウキウキでATMに行ったら、口座からお金がなくなっているかもしれないと思うと夜しか眠れない。
ATMを使った詐欺といえばスキミングである。2013年にセブン銀行のATMにスキミングの機械が取りつけられていたニュースを知っているだろうか。カード挿入口の周りにつけた機械でキャッシュカードを読み取り、端末脇のチラシの部分につけたカメラで暗証番号を入力する手元を撮影するという手口だ。
機械はもともとあるATM本体にかぶせるようにして取り付けられている。そのためちらっと見ただけではわからない。毎日同じATMを使っている人なら気づけるかもしれないが、たまにしか使わない人が見破るのは難易度が高すぎる。
このような手口は日本ではセブン銀行でしか被害は確認されてないが、海外ではかなり多いらしい。油断できない。いつもどおりATMを使っているだけでキャッシュカードと暗証番号の情報を盗まれて、いつのまにか口座からお金が減っているという事態は避けなければならない。
そのためには暗証番号を他人にばれないようにすることが大切だ。ATMでキャッシュカードの情報を盗まれても、暗証番号を知られなければ悪用されることはない。だから手で隠し自分以外に見えないようにして暗証番号を入れることか有効である。
キャッシュレス決済が増えたためATMを使う機会は減ったが、現金が必要なときにはATMを使う必要がある。どんなときも油断せずATMを使っていきたい。