スキミング怖い

スキミング怖いといってもまんじゅう怖いのようにカモンベイベーというわけではないので勘違いしないでほしい。フリではなく本気でノーセンキューなのがスキミングだ。


スキミングとはカード犯罪で多く使われる手口の一つで、磁気ストライプカードに書き込まれている情報を抜き出し、全く同じ情報を持つクローンカードを複製する犯罪である(Wikipediaより)。


ちなみに磁気ストライプカードは上部に黒いラインの入っているカードのことだ。この黒いシールのようなラインはデザインとしてあるわけではないので、ダサいからといって決して剥がそうとしてはいけない。黒いラインの部分には磁気を利用してデータが保存されている。ここを磁気を読み取る機械にくっつけてスライドさせることでデータを読み取ることができるのだ。


そんな磁気ストライプカードはよくクレジットカードに使われている。クレジットカードは現金を持たずに買い物できるという点で便利なのだが、じいちゃんばあちゃん世代は持ってないことが多い。クレジットカードを作ると借金まみれになるとか、現金を落とすよりもクレジットカードを落とすほうが怖いとか、楽天カードマンが隙あらば窓から入ってきてリボ払いを全力で勧めてくるとか。そんな事実と都市伝説が混ざったような噂を信じている。


まあ100%間違いではないので、使いこなす自信がないなら持たない方が安心ではある。クレジッカードを持つといくらでも買い物ができるからといって使いまくっていると借金まみれになるし、財布よりも銀行の口座にお金をたくさん入れている人はカードを落として使われた方が被害は大きい。


特にリボ払いは名前こそかわいいものの、貯金を殺傷する能力が高いくせ者だ。知り合いの話だとリボ払いをしていてなかなか元金が減らないなと思っていたら今まで払っていたのはほとんど利子で、いつのまにか何十年もカード会社に仕送りを続けることになっていたらしい。


カード会社は儲けるためにポイントと引き換えにしつこくリボ払いをすすめてくる。だが月々同じ金額で支払いができるなどの甘い言葉にのってはいけない。もらえるポイントと払う合計金額のバランスを考えると、大損をするのはあきらかである。


またリボ払いを申し込んでいなくても、初期設定がリボ払いという恐ろしいカードもあるらしい。ファイナルファンタジーでいうなら初めからどくに侵されているようなものだ。一歩動くとHPが減るように貯金が減っていき、気づけば支払いをするために働きどおしで人生を一歩も進めなくなっていたということになりかねない。ファイナルファンタジー(最後の幻想)を見ることもできず野垂れ死んでしまう。


そのため、そんな危険をおかしてまでクレジットカードを持ちたくないという思いもある。だがキャッシュレスが推進されているこのごろ、一枚もクレジットカードを持っていない人の方が少数派だ。


クレジットカードがあると重い財布を持ち歩かなくてもいいし、インターネットでも買い物が簡単にできるし、ポイントももらえる。今は政府がキャッシュレス化に力を入れておりポイント還元があってさらにお得にもなることから、自分もなにかと利用することが増えた。


クレジットカードは気をつけて使えば決して怖いものではない。3大名物の使いすぎによる借金、紛失、リボ払いに注意していれば恐るるに足らずだ。だがその3大名物に追加メンバーとしてもう1つ怖いものがでてきた。それがスキミングだ。


スキミングは自分の過失によるというよりは悪意ある他者の攻撃によっておこる災いである。スキミングされる可能性があるのは、クレジットカードが自分の手から離れているときだ。


例えば会計をするとき。クレジットカードを自分の目の届かない場所に持っていかれる時にスキミングされる可能性がある。スキミングはカードを小さな機械に数秒間通すだけで簡単にできる。そしてクレジットカードを悪用するには暗証番号も必要なので、店内にカメラを仕掛けておいて暗証番号を打ち込むところを撮影するという手口が使われたりする。


買い物をしてクレジットカードを使うときは、暗証番号を打ち込むかサインをすることが多い。サインならそこまで気にすることはないが、暗証番号を打ち込む時は絶対に周りから見えないようにしないと危険だということだ。


ボタンの周りに囲いがあり周りから見えにくくなっているものもあるが、旅行先のお土産店なんかの安っぽい機械だとボタンが丸見えになっているタイプのものもある。そのような場合は店員やカメラから見えないように、手などで隠しながらボタンを押したほうがよい。


日本国内だとあまりニュースになってないが、海外だとスキミングの被害はかなり多いらしいので海外旅行のときは特に気をつけておいたほうがよいだろう。


機械を持っていて、すれ違いざまにカバンの中にあるクレジットカードをスキミングする被害もあると聞いたことがある。だがそれでは暗証番号はわからないし、それで読み取れるのはSuicaのようなかざすだけで決済できるカードだけらしい。すれ違うだけで磁気ストライプのクレジットカードが読み取られて悪用されることはなさそうだ。


それよりもクレジットカード本体を落とすほうが心配だ。毎日のように行くスーパーではクレジットカードを使うときに暗証番号を入れることはないし、インターネットで買い物する時も暗証番号は必要ない。クレジットカード本体を持っていれば本人でなくても簡単に利用することができる。


毎日のようにクレジットカードを使って買い物をしている人ならすぐにカードがないことに気づけるが、たまにしか使わないという人は危険だ。クレジットカードの請求書が来るのは1ヶ月後なので、下手したらそれまで気づかないこともある。


普段クレジットカードを持ち歩いているがたまにしか使わないという人は、落としていないかこまめに確認しておいたほうがいいだろう。落としたことに気づいたらすぐにカード利用停止手続きをすることで、被害を防ぐことができる。


いつのまにか気づかないうちにスキミングされていたとしても、請求書の明細をきちんと確認していれば1ヶ月後には悪用されていることに気づける。その時点でにすぐにカード利用停止手続きをすればそれ以上の被害は防げるし、暗証番号をきちんと管理していればカード会社が補償してくれる。ちなみに楽天カードマンは「故意」や「重大な過失」がない限りは全額補償すると言ってくれている。


スキミングが怖いからクレジットカードを持たないという選択肢もあるが、クレジットカードの便利さも捨てがたい。そもそも危険があるから便利だとわかっているものを使わないというのも後ろ向きでよくない気がする。4大名物である借金、紛失、リボ払い、スキミングに気をつけながらクレジットカードとうまくつき合っていきたいと思う。