数式を入力したセルをコピーしてエラー#DIV/0!が出た時の対処方法

数式を入力したセルをコピーしたとき、コピー元のセルは問題なく計算できているのにコピー先のセルに#DIV/0!などのエラーが出てしまうことはないだろうか。このエラーが出たときに確認しなければならないのは、数式がどこのセルを参照しているかということだ。

 

f:id:ya-makun:20191020000403p:plain

数式コピー エラー

Excelには数式が入ったセルが参照しているセルを分かりやすく表示することができるボタンがある。まず数式が入っているセルを選択し、数式→参照元のトレースをクリックする。すると矢印の先に参照元のセルが示される。確認できたら数式→トレース→の削除で矢印をすべて消すことができる。

 

f:id:ya-makun:20191020000506p:plain

数式→参照元のトレース

こうすればエラーになっているE3のセルはD3とD7のセルを参照していることが一目でわかる。E3のセルの数式は=D3/D7で、空白のセルであるD7で割ることになっている。これでは計算結果がでるわけがない。ちなみに#DIV/0!は0か空白のセルで割っている時に出るエラーである。今回は構成比を計算しようとしているので、正しい結果を出すためには式が=D3/D6になるように調節してやればよい。

 

上記のように数式をセルごとコピーした時にエラーが出ることはよくある。例えば数式を縦にコピーした時には、参照するセルも縦にずれていく。これは式をコピーした時に自動的にセルの行番号や列番号をずらす「相対参照」と呼ばれる機能によるものだ。参照するセルをずらしたくない場合はセルを固定する必要がある。セルを完全に固定する機能を「絶対参照」という。特にこの言葉を覚える必要はなく、セル座標に$(ドル)マークをつけるとセルを固定できることだけ覚えておくとよい。上記の場合D6を固定するために=D3/$D$6とする。

 

f:id:ya-makun:20191020000655p:plain

数式を絶対参照に

$D$6では行も列も固定しているが、行だけ列だけを固定する方法もある。列をずらしたくない場合は$D6、行をずらしたくない場合はD$6と入力すればよい。このとき$を直接入力してもいいが、セルを選択してから[F4]キーを押して切り替えることもできる。1回押すと行列すべてを固定、2回押すと行だけを固定、3回押すと列だけを固定、4回押すと元の状態に戻る。[F4]キーを押し続けるとD6→$D$6→D$6→$D6を繰りかえすのだ。

 

数式を入力したセルをコピーしてエラーが出た場合は、自動的にセルの行番号や列番号をずらす機能が働いている可能性が高い。そんなときは参照元のセルを確認してから、行や列を状況に合わせて固定し、思い通りの計算ができるように調節すればいいのだ。この方法を使いこなせるようになれば集計表を簡単に作ることができるだろう。