会社員として働く上で大切なことはスキルじゃなかった

会社員として数カ所で働いてきた経験を振り返ると、今までの職場で求められていたのは、仕事のスキルではなかったことに気づいた。上司から好かれているとか、愛想がいいとか、指示に黙って従うとか、そんな人間が求められていた気がする。


2つ目の職場ではあいさつを無視されたといちゃもんをつけられたことがある。自分は普通にあいさつしていたし、そう言われてからは余計に伝わるように気をつけていた。それでも環境が変わることはなく、結局退職に追い込まれた。どうやら嫌われていたらしい。


4つ目の職場では上司がどんどん増やしてくる仕事のうちの一つを断ったら呼び出されて説教された。上の命令は何でも黙って受け入れるのが会社員だそうだ。周りの人に聞いたら、とりあえず仕事を受けて、できなかったら溜めておけばよかったらしい。


あるネットの掲示板で「私は空き時間は仕事を自分で見つけてしているのに、上司から周りと雑談をするように言われるのが納得いかない。」という相談をしていた人に対して、雑談をするのが会社員だという意見の人が8割以上だったのに驚いた。


会社は仕事をしにいく場所ではなかったのか。学生時代は試験の点数がよかった人が評価されていた。それなのに会社では仕事のできる人が評価されるとは限らないのだ。理不尽だと思うがそのおかげで会社員を続けられている人間もいるのだろう。


社会人として働く人の多くは、いつのまにかこの理不尽さを受け入れて働いているらしい。仕事ができる人ほど、仕事量が増え会社にこき使われる。だからといって出世するとは限らないし、出世しても給料は上がらなかったりする。


どうやら同じ職場で長年働いていくには100%の能力を発揮するよりも、70%のパフォーマンスで周囲からの好感度を高くしておくことのほうが重要らしい。それがどうしても嫌ならフリーランスになるが起業するしかない。


そもそも日本の会社は頑張って働いたところで給料はほとんど上がらないので、サボっていると思われない程度に仕事をして愛想よくしておくことが、会社員として生き残っていく道なのだろう。