首が痛すぎて死ぬかと思った話

ある朝起きてみると首の後ろがかなり痛いことに気づく。首を前後左右に少し傾けるだけでポキポキと音がする。少し時間を置いてから曲げてみてもポキポキ。寝違えたか。起き上がっているだけで首がつらい。頭ってこんなに重かったっけ。


肩も凝っているようなので、肩と首を揉んだりボールを体の下にはさんでゴロゴロ転がってみたりした。しばらくは凝りがほぐれるような気がして気持ちがよかったが、次の日も首の痛みはほぼ変わらない。重い物を頭より上に持ち上げようとすると首に力が入りすぎてさらに痛い。それが2、3日続いた。


ただ寝違えたにしては回復が遅すぎる。ここまで首の痛みが続いたことはなかったので心配になって検索しまくる。そして首はマッサージしてはいけないという記事や整体で首のマッサージを受けた30代男性が亡くなったという記事をみて怖くなる。しまったマッサージするんじゃなかった。


首には生命維持に重要な血管やら神経やらがたくさん通っているため下手に触らないほうがいいらしい。確かに人間には首から腰にかけて脊髄という重要な神経のかたまりがあり、頭に近いところを痛めるほど重症になる。頸髄(首)を骨折して亡くなったプロレスラーもいるし、運よく生きながらえても頭以外動かせなくなった人もいる。アナウンサーが笑いをとるために田んぼに頭から飛び込んで車椅子生活になったというニュースもあったので笑いごとではない。


それからは首を極力動かさないようにした。仕事の時は首が床と垂直になるように姿勢よく座る。休みの時は首に負担がかからないようにほぼ一日中横になって過ごす。寝るときは首に湿布を貼ってタオルを巻く。だが1週間経ってもあまりよくならない。


首に強い衝撃は与えていないがボールでグリグリしたのはよくなかったかもしれない。首のマッサージを受けて若い人が死んだのは首に強い負荷がかかったからではないか。なんか首が痛いから呼吸もしづらいような気もしてきた。ググればググるほど不安になるのでそこらへんでやめた。あと1週間のうちに改善しなかったら整形外科に行こう、そう決心する。


それからは超強力なロキソニンテープを首に貼って過ごし、家に帰るとすぐに横になる生活を続けた。すると3日後くらいから少しずつ痛みがなくなり1週間後には全く痛くなくなった。よかったよかった。これからは首が痛いからと下手に触りすぎないようにしようと心に決めた。