商品券より現金がほしい

プレゼントで1番もらってうれしいものはなんですか?と聞かれると、自分なら現金ですと答える。なぜなら現金があれば自分のほしいもののほとんどは手に入れることができるからだ。


現金がいいとはいっても人へのプレゼントに現金をおくるという話はあまり聞かない。現金だとなんか生々しい気がするだとかなんとか。そんなときによく使われるのが商品券である。


商品券には昔からあるお札サイズの紙タイプのものもあれば、クオカードや図書カードのような磁気カードタイプのもの、最近はクレジットカードのような使い方ができるプラスチックカードタイプのものもあるらしい。だが商品券は現金のようにどこでもいつでも好きなだけ使えるわけではない。


商品券の1番めんどうくさいところは使える店が限られているところだ。数十万店で使える商品券であっても、どこでも使える現金には勝てない。チェーン店では店舗によって商品券が使えたり使えなったりすることもある。いちいち店に商品券使えますかと確認するのがストレス。たとえ商品券が使える店であったとしても、最近増えてきているセルフレジでは使えなかったりする。セルフレジに慣れ親しんでいる人間には有人レジに並ぶのがストレスである。


2番目は有効期限があること。なかには6ヶ月で使えなくなるものもある。この日までに使わなければならないとなると、買い物を急かされているようで落ち着かない。有効期限のない商品券もあるが、使える店が潰れてしまえばただの紙きれになる。


その点現金ならいつまでも使えるので安心だ。近ごろ見なくなった二千円札夏目漱石の千円札だけでなく、既に発行されていない聖徳太子の一万円札までどんなに古いものであっても問題ない。古銭買取に出せばプレミア価格がついて額面以上の値段になることもある。


3番目はきっちり使い切れないこと。余ってもおつりのもらえない商品券がある。足りない場合は使えないというものも。商品券はだいたい1000円とか3000円とかきりのいい数字なので、ぴったりの買い物をするのは難易度が高すぎる。


そもそも作るのに手数料がかかる商品券もあるので、端数を使い切れないとダブルで損した気分になる。例えば1000円の買い物ができる商品券を1050円で買って、900円の食品を買うと税込972円となる。するとおつり28円と商品券の手数料50円を足して損は78円。クオカードのようにおつりは出なくても足りないぶんは現金で支払うことができるものならいいが。


やはり商品券よりは現金がほしい。海外にはプレゼントとして現金を贈る文化のある国もある。なにかのお礼にあげるものがなくても現金なら大抵持ち歩いているし、現金をもらってうれしくない人はいない。日本でも現金をプレゼントすることがあたりまえになればいいと思う。