オクラの木がジャングルのようになっていた

オクラの木を見たことがあるだろうか。よくあるのはひざ下くらいの高さ、数10cmで実をつける木である。このまえ人間の平均身長より高くなっているオクラの木を目撃した。

 

オクラは夏になるとスーパーでよく売られている、ネバネバが特徴の野菜である。他にこんなにネバネバしている緑の野菜はあまりない。ぬめぬめとした粘り気は食物繊維で、コレステロールを減らす効果があるといわれている。食事の始めに食べると急激な血糖値の上昇を抑える効果もあるらしい。毎年の健診の結果が気になる人にはおすすめの食品だ。

 

オクラはねばねば丼の材料の一つによく使われている。納豆+オクラ+とろろでトリプルねばねばだ。自分はオクラはかつおぶしとめんつゆをかけて食べることが多い。たまに天ぷらにすることもある。だがどんな料理法にしてもねばねばはつきまとう。スープにいれたりピラフにいれたり煮物にしてもいいが、すべてねばねばになってしまう。それがオクラだ。

 

酢につけるなどねばりけを抑える調理法もあるが、ネバネバがなくてはオクラらしさがなくなってしまう。やはりねばりけを残してこそのオクラ料理だ。そんなオクラは寒さに弱いため国内では鹿児島で39%、高知で17%が生産されている。海外はタイ、フィリピンから輸入している。

 

多くのオクラの断面図は星形になっており、表面の短い毛はチクチクしている。収穫したばかりのオクラの毛は硬く、鋭いトゲがついており刺さるとかなり痛い。そのためか害虫もあまり寄ってこない。

 

そんなオクラの木を久しぶりに見に行くとジャングルのようになっていた。木の高さは150cm以上で葉っぱは手の平より大きい。なにおまえそんなポテンシャル持ってたの?と期待して実を探すが、木が巨大化しているのに肝心のオクラの実はあまりついていない。数10cmの木なら5,6個は実がついていることが多いのに、1,2個しか実がない。

 

この不可思議な現象を検索してみると木ボケにたどり着いた。木が大きいのに実ができないことを木ボケというらしい。原因は肥料と水分が多すぎること。立派なオクラを育てるにはネグレクトも過保護もよくないらしい。オクラを育てるのも人間を育てるのも同じようなものなのかもしれない。